2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640303
|
Research Institution | KONAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
宇都宮 弘章 甲南大学, 理工学部, 教授 (00241167)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大垣 英明 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (10335226)
秋宗 秀俊 甲南大学, 理工学部, 助教授 (60319829)
山県 民穂 甲南大学, 理工学部, 教授 (50068144)
豊川 弘之 産業技術総合研究所, 光技術研究部門, 研究員
|
Keywords | 元素の起源 / 光核反応 / レーザー逆コンプトンガンマ線 / ビッグバン元素合成 / pプロセス / sプロセス / 宇宙時計 |
Research Abstract |
産業技術総合研究所(つくば市)光技術研究部門で生成されるレーザー逆コンプトンガンマ線を用いて、天体核物理に必要な核データを取得した。成果を一部学術雑誌に発表し、他は発表準備中。 (1)181Ta(γ,η)180Ta(9-) パルスガンマ線ビームを用いて、新たにタンタル181の光中性子部分断面積を放射化法で測定した。データ処理中。今後、最稀少元素タンタル180の超新星爆発pプロセスでの生成に関する論文を作成する。 (2)D(γ,η)p 測定した重陽子の光分解反応断面積を、微細釣り合いの法則を用いて逆反応である重陽子合成反応に変換し、ビッグバン重陽子合成に関する論文をPhysical Review D誌に発表した。 (3)186W(γ,η)185W タングステン186核の光中性子断面積を測定した。統計モデルを用いてタングステン185核(半減期75日)の中性子捕獲断面積を導出し、sプロセスモデルに中性子密度に対する制限を課した。論文をPhysical Review Cに投稿中。エネルギーがある程度広がった準単色ガンマ線による光核反応実験において、反応断面積を導出する方法を定式化した。論文準備中。 (4)187Re(γ,η)186Re、1880s(γ,η)1870s レニウム187核とオスミウム188核の光中性子断面積を測定した。データ処理中。今後、レニウム-オスミウム宇宙時計に関する論文を作成する。 (5)139La(γ,η)138La ランタン139核の光中性子断面積を測定した。データ処理中。今後、超新星爆発核合成pプロセスに関する論文を作成する。 (6)93Nb(γ,η)92Nb ニオビウム93核の光中性子断面積を測定した。データ処理中。今後、CO白色矮星の爆発的ヘリウム燃焼でのニオビウム93合成に関する論文を作成する。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] K.Y.Hara et al.: "Photodisintegration of deuterium and big bang nucleosynthesis"Physical Review D. 68. 072001 (2003)
-
[Publications] H.Utsunomiya et al.: "A new astrophysical γprobe and its applications"Nuclear Physics A. 718. 199c-206c (2003)
-
[Publications] T.Shima et al.: "Photodisintegration cross section of ^3He and ^4He at low energies"Nuclear Physics A. 718. 23c-26c (2003)
-
[Publications] H.Ohgaki et al.: "Design studies of IR-FEL system at IAE, Kyoto University"Nucl.Instrum.Methods in Phys.Res.A. 507. 150-153 (2003)
-
[Publications] H.Toyokawa et al.: "GAMMA-RAY COMPUTERIZED TOMOGRAPHY USING 10 MEV LASER-COMPTON PHOTON BEAM"Proceedings of the 2003 Particle Accelerator Conference. 713-715 (2003)