2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640336
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Research Institution | Iwaki Meisei University |
Principal Investigator |
高重 正明 いわき明星大学, 理工学部, 教授 (70114527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱崎 真一 いわき明星大学, 理工学部, 助手 (20306096)
清水 文直 いわき明星大学, 理工学部, 助教授 (20206212)
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Keywords | SPM / 強誘電体 / 分域 / 非晶質 / 結晶化 / チタン酸ビスマス / チタン酸バリウム / ロッシエル塩 |
Research Abstract |
本研究の目的は、走査型プローブ顕微鏡(SPM)等により、強誘電体多結晶試料表面の持つ分域などのヘテロ構造を可視化して、微細な多結晶状態における各部分の物性を把握し、巨視的物性との関連を調べることにある。対象試料は、チタン酸ビスマスBi_4Ti_3O_<12>、チタン酸バリウムBaTiO_3等の多結晶体(バルク結晶、セラミックス、薄膜を含む)等である。本年度は大別して下記の3点の研究を行った。 (1)チタン酸ビスマス(Bi_4Ti_3O_<12>)の非晶質の結晶化過程の観察 非晶質及び結晶化させた多結晶試料でSPMフォースモデュレーションモードによる表面固さの測定を行った。特に結晶化温度の直前、直後で熱処理温度を微妙に変えることで表面固さにどのような変化が起こるかを調べた。その結果、結晶化の直前では表面の幾何学的な形状の変化はそれほどでもないにもかかわらず、相当大きな固さの分布が発生することがわかった。さらに高温での熱処理により結晶化粒の成長を観察し、白金押し付け電極を用いた誘電率の測定、針状電極を用いたD-Eヒシテリシス曲線の観察を行った。結晶粒の成長に応じて、誘電率のキュリー点におけるピークの先鋭化を明確に観察した。この他、本試料のMOCVD法による薄膜試料形成も行った。 (2)チタン酸バリウム(BaTiO3)表面の観察 正方晶の90°分域の交叉を近接場顕微鏡による可視化をSPMの形状認識モードとの同時進行で調べた。まだ近接場顕微鏡での明確な可視化には成功していない、SPMともに温度依存性の測定を試みた。 (3)ロッシェル塩分域の可視化 温度依存性をも含めて斜方晶系から単斜晶系への表面形状を追跡することに成功した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Takashige他6名: "Dielectric Properties of Crystallization Process from Amorphous Bi_4Ti_3O_<12>"Japanese Journal of Applied Physics. 40. 5816-5818 (2001)
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[Publications] S.Kojima他6名: "I Crystallization of Amorphous Bismuth Titanate"Journal of Non-Crystalline Solids. 293-295. 250-254 (2001)
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[Publications] M.Takashige他1名: "An Attempt to Observe Surface Morphology of NaKC_4H_4O_6・4H_2O by Atomic Force Microscope"Ferroelectrics. (印刷中). (2002)