2002 Fiscal Year Annual Research Report
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13640407
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
紺野 公明 日本大学, 理工学部, 教授 (50059606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角畠 浩 富山大学, 工学部, 講師 (50249174)
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Keywords | 非線形方程式 / 可積分方程式 / IKKシステム / ソリトン / ヒエラルキー / ループソリトン / ストリング / 紐の伸縮 |
Research Abstract |
本研究代表者と分担研究者が提案した可積分方程式の性質とそれに関連する事項について次のような研究をした。 1)本研究代表者と分担研究者が提案した可積分方程式IKKシステムは、二つのヒエラルキーを含む。しかし、漸化式を使うと二つのヒエラルキーを統合した大きな一つのヒエラルキーを持つ系をつくれることを咋年度示した。今年、良く知られているmKdVとsine-Gordon方程式を含む二つのヒエラルキーの系が、やはりIKKシステムと同様、一つの大きなヒエラルキーを作っていることを示した。(J. Phys. Soc. Japan 72 (20O3) No.3) 2)IKKシステムを変形するとストリングが外場と相互作用する系を記述することが出来る。そこでのソリトンはループ状の形態を持ち角運動量により区別され、角運動量を持たない2次元平面内を運動する解と、角運動量を持ち回転する解が存在することが調べられている。2ソリトン解を求め、運動量の大きさによるソリトン間の相互作用の違い、位相変化など詳しい解析を行った。(Theor. Math. Phys. 133 (2002) 1673) 3)2)で述べたループ状のストリングは長さが一定でなく伸び縮をする性質を持つ。解の安定性の性質をその伸縮という観点から見直した。方程式での非線形を構成する外場は二種類ある。その二種類の非線形項をそれぞれについて調べ、一つはループを伸ばす働きを、他方はループを縮める働きをしていることが数値的に分かり、その二つの項の競合の結果ループソリトンが安定の伝搬することが分かった。(Nonlinear Evolution Equations and Dynamical Systems NEEDS'2002の国際会議で発表) 4)渦糸方程式に伸縮を伴う項を摂動として加え、渦糸の初期値問題を数値計算した。その結果、初期に伸縮をしている場所は移動せずに一定の場所に固定されていることを見いだした。伸縮性のため渦糸ソリトンが動かない現象も見いだした。その他、シェアー流を考慮した渦糸の伸びを計算し、興味ある結果を得た。(Nonlinear Physics : Theory and Experiment. IIの国際会議で発表)
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Kimiaki Konno: "Fused Hierarchy Produced by mKdV Hierarchy and Sine-Gordon Hierarchy"J. Phys. Soc. Japan. 72・3. 421-421 (2003)
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[Publications] Kimiaki Konnno: "Comment on "The Novel Multi-Soliton Solutions of the MKdV-Sine Gordon Equation""J. Phys. Soc. Japan. 71・8. 2071-2071 (2002)
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[Publications] Hiroshi Kakuhata: "Rotating loop soliton of the coupled dispersionless equations"Theor. Math. Phys.. 133・3. 1673-1681 (2002)
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[Publications] Kimiaki Konno: "A Fused Hierarchy"Reports on Mathematical Physics. 49・2/3. 239-248 (2002)
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[Publications] Kimiaki konno: "Stretching of Vortex Filament with Corrections in "Nonlinear Physics: Theory and Experiment. II""World Scientific(未定). (2003)