2001 Fiscal Year Annual Research Report
湖沼堆積物記録に残された昭和、安政、宝永南海地震津波の検証
Project/Area Number |
13640464
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
松岡 裕美 高知大学, 理学部, 助教授 (60222296)
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Keywords | 南海地震 / 津波 / 津波堆積物 / ピストンコアラー |
Research Abstract |
本研究の目的は四国南岸地域の湖沼において表層の堆積物を正確に採取し、堆積物に残された津波記録と歴史の津波記録を対比することである。本年度の計画は、この目的を達成するためにまず、堆積物の表層1メートルを正確に採取するための新型コアラーを開発することにある。現在、高知大学は採泥機器・技術に関して日本有数であることを誇っているが、表層堆積物を正確に採取することに関しては十分とはいえない。このため新型コアラーの開発、具体的には精密な小型ピストンコアラーと小型のグラビティコアラーを作製することを目的とした。さらに今後この研究を発展させていくために10m程度の軟弱試料を水深が非常に浅い場所でも採取できるように小型簡易型のバイブロコアリングのためのアタッチメントの作製も試みた。 まず現存のコアラーを用いて実際の湖沼や大学の構内などで採泥テストを行い新型コアラーの図面を作成した。これにもとづき実際に製作したコアラーをテスト、改良した。完成した小型ピストンコアラー、グラビティコアラー、バイブロアタッチメントはまだ完壁とはいえないが、目的の試料を採取することは十分可能である。本年の予算はこの新型コアラーの製造費用およびその関連の消耗品、それらのテストや実際の試料採取のための研究補助費用として使用した。 来年度はこのコアラーを用いて高知県須崎市のただすが池の表層堆積物を採取し、年代測定を行うことにより堆積物中に残された津波記録の年代を明らかにし歴史記録と対比検討したい。
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