2002 Fiscal Year Annual Research Report
窒素の特異な脱離とロジウム表面上の窒素酸化物分解機構
Project/Area Number |
13640493
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松島 龍夫 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (30002116)
|
Keywords | 窒素酸化物 / ロジウム触媒 / 亜酸化窒素 / 生成物脱離過程 / 脱離の角度分布 / 分解機構 / 高速脱離 / 斜め脱離 |
Research Abstract |
1.試料の冷却と排気速度の改良 角度分解昇温脱離装置の試料温度を従来の90Kから50Kまでの冷却型にすることに成功した。さらにN_2への排気速度を現在より5倍程度増加し、従来の反応チャンバー中の散乱により生じる分析室シグナルのバックグランド値を5分の1にまでの減少に成功し、計画の造は成功した。 2.清浄なRh(110)上のN_2O分解 表面温度60KからN_2O分解によるN_2の放出を確認、5つのN_2の脱離ピークが70-170Kの温度域で生じた。ピーク温度165Kのβ_1-N_2は余弦去則に従い、脱離温度はN_2分子と同じで、N_2O分解後に表面に一度trapされたN_2の脱離と結論。140Kにピークを示すβ_2-N_2はと120Kにピークを示すβ_3-N_2は小さいN_2O吸着量では生じないが、吸着量を増すと[001]方向に68度に指向する斜め脱離を示した。吸着量が小さいときから生じるβ_4-N_2(ピークは97K)とβ_5-N_2(同80K)の脱離は[001]方向に68度に指向した。 3.N_2脱離は表面に残存する酸素量に敏感であった。残存酸素量を酸素吸着後の加熱温度で調整した。1000Kまでのflash加熱ではN_2Oは分解しない。1100Kまでの処理ではN_2Oは100-170Kの温度域で分解しN_2を放出。その脱離は鋭く指向角は30度である。LEED観測では表面は再配列(1x2)のmissing-row構造で約30度傾く斜面上の反応と推論した。 4.Rh(110)上のN_2Oの配向と分解を70KでNEXAFS法で検討した。70Kでは一部分解している。吸着量が飽和の半分以上ではほとんどが分子吸着、分子は寝ている構造と立っている構造の混合と推定。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 大野佑一: "Product desorption dynamics in explosive NO+CO reaction on Pt(100)"Chemical Physics Letters. (印刷中). (2003)
-
[Publications] 劉 素文: "N_2 desorption in the decomposition of adsorbed N_2O on oxygen-covered Rh(110)"J.Physical Chemistry. (印刷中). (2003)
-
[Publications] Rzeznicka Izabela: "Bi-directional CO_2 desorption in steady-state CO oxidation on Rh(110)"J.Physical Chemistry. (印刷中). (2003)
-
[Publications] Kobal Ivan: "Surface-nitrogen Removal Studied from Desorption Dynamics"Trends in Physical Chemistry. (印刷中). (2003)
-
[Publications] 胡 玉海: "Different CO_2 collimation on stepped Pt(112) ; A comparison of NO(a)+CO(a) and CO(a)+O(a) reactions"Surface Science. 526. 159-165 (2003)
-
[Publications] Kokalj Anton: "A DFT study of adsorbed N_2O on Pd(110)"J. Phys. Chem.. (印刷中). (2003)