2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640611
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
山崎 重雄 岡山理科大学, 理学部, 助教授 (80166644)
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Keywords | 非水溶液 / ルテニウム錯体 / 化学発光 |
Research Abstract |
A)補助金により入手したポンプにより脈流を低減することで感度の改善が達成された。B)補助金により市販化学発光検出器を購入し約10倍の感度改善が達成された。C)tris(bipyridyl)ruthenium(III)hexafluorephosphateの新しい合成法の開発した。D)前述錯体が非プロトン性溶媒であるアセトニトリルに可溶であることを確認した。E)Ru錯体化学発光法ではアセトニトリルの採用でバックグラウンドの低減することを確認した。F)アセトニトリル中でのRu(III)錯体の寿命が7日間を越えることを確認した。G)発光条件の検討として最大発光強度を与え、かつカラムの分離条件と矛盾しない条件を探したところ、カーボン充填カラムが逆送系充填剤として利用できることが確認した。 化学発光法の検出感度はいわゆるバックグランドの発光強度に著しく影響され,高感度な分析系を構築するためには,バックグランドの発光強度いかに抑制するかが問題となる。III価のRu錯体は水と反応してII価になるが、このとき化学発光しバックグランドの上昇の原因となることが知られている。溶媒として水を避け、非プロトン性有機溶媒を用いればバックグランドの発光を低減できると考えた。我々は非プロトン性有機溶媒に可溶なIII価のRu錯体としてPF_6-の塩を見い出し、この塩を非水系でRu錯体化学発光法に適用したところ、水系での値と比べて、例えばトリプロピルアミンでは約200倍感度が上昇したが、これは主にバックグランドの発光を低減させたことに依る。そこでアセトニトリル中の水分がバックグランドを上昇させているかの確認実験を行い、これを確認した。上水道法の規制多少物質であるチウラム類農薬の検出・定量に応用することができた。
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