2002 Fiscal Year Annual Research Report
植物のメリステム構築とサイクリン依存性キナーゼの活性制御機構
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13640642
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅田 正明 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (80221810)
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Keywords | 植物 / 細胞分裂 / 細胞周期 / 分裂組織 / サイクリン依存性キナーゼ / CDK活性化キナーゼ / サイクリン / RNAポリメラーゼII |
Research Abstract |
本研究では、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)を細胞周期の中心的な制御因子として捉えて、その活性を制御するシグナル伝達機構の解明を目指している。CDK活性化キナーゼ(CAK)はCDKをリン酸化することにより活性化する、細胞分裂の活性化因子である。シロイヌナズナの4種類のCAKホモログ(CAK1〜4)について機能解析を行なった結果、CAK2とCAK4が動物タイプの酵素活性を有することが明らかになった。つまり、CDKをリン酸化し活性化するCAK活性とともに、RNAポリメラーゼIIの最大サブユニットのC末端繰り返し配列(CTD)をリン酸化する活性も有することが明らかになった。しかし、CAK2はCDKを、CAK4はCTDをより強くリン酸化するという基質親和性の違いが観察された。一方、CAK1はCAK2とCAK4のT-ループ領域に存在するセリン・スレオニン残基をリン酸化し、少なくともCAK4のキナーゼ活性を正に制御することが明らかになった。以上の結果から、シロイヌナズナにはCDKやRNAポリメラーゼIIの活性を制御するリン酸化カスケードが少なくとも3種類のCAKにより構成されていることが示唆された。 一方、イネのサイクリンCYCB2;2をDEX依存的に発現する形質転換イネについて根の伸長速度を調べた結果、DEXで処理した形質転換植物では野生型やDEXで処理しない形質転換体に比べて根の伸長が速いことが明らかになった。その際、皮層細胞の長さはDEX処理によりほとんど変化しなかったことから、細胞伸長には影響がないことが示された。したがって、CYCB2;2の過剰発現により根端分裂組織における細胞分裂が活性化されたと考えられた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Barrero, R.A.: "Arabidopsis CAP regulates actin cytoskeleton necessary for the plant cell elongation and division"Plant Cell. 14. 149-163 (2002)
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[Publications] Fabian-Marwedel, T.: "The rice cyclin-dependent kinase-activating kinase R2 regulates S-phase progression"Plant Cell. 14. 197-210 (2002)
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[Publications] Yanagawa, Y.: "Spatial distribution of the 26S proteasome in meristematic tissues and primordia of rice (Oryza sativa L.)"Planta. 214. 703-707 (2002)
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[Publications] Shimotohno, A.: "Differential phosphorylation activities of CDK-activating kinases in Arabidopsis thaliana"FEBS Letter. 534. 69-74 (2003)
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[Publications] Umeda, M.: "Cdk-Activating Kinase (CAK)"Landes Bioscience, Georgetown, Texas. 10 (2002)