2001 Fiscal Year Annual Research Report
低コヒーレンス光源を用いた古ロウ管からの光学的音声再生
| Project/Area Number |
13650049
|
|---|
| Research Institution | Kushiro National College of Technology |
|---|
Principal Investigator |
中村 隆 釧路工業高等専門学校, 電子工学科, 助教授 (40198213)
|
|---|
| Keywords | ロウ管 / 光学的再生 / コヒーレンス |
|---|
| Research Abstract |
レーザダイオードの駆動電流を音声周波数に比べ十分に高い周波数で変調することにより,時間コヒーレンスの低減を図った.結果として,再生音質はポイントソースLEDと同等程度であり,レーザを用いることによってポイントソースLEDの欠点である光量不足を補うことが可能になった.しかし,再生装置の回転及び並進駆動系の電気・機械的雑音は従来のままであり,これらが再生音質に大きく影響を与える.これを改善するために回転駆動系は低速安定駆動が可能なACサーボモータを用いたダイレクトドライブを行い,雑音の低減を図った.また,並進駆動系はステッピングモータステージであるが,ステッピングモータの駆動方式をディジタル電流チョッパ方式からアナログ電流チョッパ方式に変更することによって,よりアナログ駆動に近い駆動方式を採用した.これらによって駆動時の機械的な発生雑音を抑制することができた.これらの改善を行っても,ロウ管表面の不均一性(発生した黴,保存状態による表面劣化など)による雑音は依然として残る.これについては,信号処理による雑音除去が有効であるが,現在のところ,再生音声をいったん録音し,これについての部分的な雑音除去は可能であるが,再生時に不規則に発生する雑音に対してリアルタイムに雑音除去を行うには至らず,次年度に課題を残した.
|
