2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13650091
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
新川 和夫 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (00151150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金戸 政行 日東電工(株), 副主任研究院
東藤 貢 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (80274538)
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Keywords | 先端電子デバイス / フリップチップ / 熱変形解析 / モアレ干渉法 / 信頼性評価 |
Research Abstract |
本研究では、次世代の電子デバイスとして開発中のフリップチップ(Bare chip)用いて、発生する熱変をモアレ干渉法により解析した。 新しい実装法であるフリップチップでは、ICチップが直接基板に接続されてため、実装密度を大幅に増加させることが可能である。しかし、デバイスの高集積・高速化と小型化により「高集積・高速化。→消費電力の増加→温度上昇→熱応力」の増加という結果を引き起す。この熱応力は、デバイスを変形させるばかりでなく、ときにはその機能を破壊する危険性を有している。本研究では、このような熱変形の精密計測を行った。 (1)フリップチップとして,ICチップと基板の間にアンダーフィル材と呼ばれる樹脂が注入されたもの,さらにアンダーフイル材の無いものの2種類を用いた.また(2)基板としては(a)FR-4と呼ばれるガラス繊維とエポキシ樹脂からなる複合材料(b)FR-4に比べて熱膨張係数を低減した特殊な基板の2種類を採用した. これらのフリップチップに25℃から100℃の温度差を与え、生じる熱変形をモアレ干渉法により計測した。この手法では、光回折格子を試験片表面に転写し、レーザ光の干渉を利用して変形を測定するため、サブミクロンオーダの微視変形を2次元的に観測できるばかりでなく、その分布を高精度で測定することが可能となった。これにより、フリップチップ全体で生じる微視的変形解析、さらに微小はんだ接合部で生じるひずみ評価を行った。本計測及び解析結果から、熱変形に及ぼすアンダーフィルの効果と基板材の影響を定量的に明らかにした。
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[Publications] Y.Morita, et al.: "Thermal Deformation Analysis of Flip-Chip Packages by Moire Interferometry and FEA"Reports of Research Institute for Applled Mechanics. No.121. 111-114 (2001)
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[Publications] Y.Morita, et al.: "Thermo-Mechanical Deformation Analysis of Flip-Chip Packages"Proceedings of APCFS'01 & International Conference ATEM'01. No.01-233. 948-951 (2001)
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[Publications] 新川和夫, et al.: "モアレ干渉法による変位場計測 〜ICパッケージの熱変形解析への応用〜"日本実験力学会第1回研究発表講演会講演論文集. No.1. 113-116 (2001)
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[Publications] 森田康之, et al.: "QFP型ICパッケージの熱変形計測"日本実験力学会第1回研究発表講演会講演論文集. NO.1. 191-194 (2001)
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[Publications] 森田康之, et al.: "電子デバイスの高温熱変形評価"日本機械学会講演論文集. NO.01-16. 139-140 (2001)
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[Publications] 森田康之, et al.: "モアレ干渉法によるQFP, MCM電子デバイスの熱変形計測と有限要素解析"実験力学. 2-1(印刷中). (2002)