2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13650098
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Research Institution | Hachinohe Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 寛 八戸工業大学, 工学部, 助教授 (90179242)
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Keywords | 複合材料 / 短繊維 / 確率モデル / 内部構造 / 可視部分長さ / 画像解析 |
Research Abstract |
短繊維強化複合材表面下の繊維が試料表面より観察可能の場合について,まず繊維と複合材の相対的な位置を分類し、各分類についての表面への投影長さ分布を求めた.次に,それを利用して表面下の繊維の可視部分の長さ分布を計算した.得られた知見は以下のとおりである. 1 試料表面から観察して繊維の可視部分の長さを求めるという観点から,繊維と短繊維強化複合材の相対的な位置を5種類に分類された. 2 複合材中の平均繊維長さが試料の厚さ以下のときには,投影長さは短く,繊維端のどちらかまたは両方が複合材中に存在する繊維がほとんどである.複合材中の平均繊維長さが試料の厚さを超えると,表面および裏面の両面で切られる繊維が多くなり,投影長さも長くなる.さらに平均繊維長さが長くなって,試料の厚さの5倍以上になると、ほとんどの繊維が表面および裏面の両面で切られる繊雑となり,それ以上平均繊維長さが長くなっても投影長さ分布にはあまり影響を与えない. 3 繊維体積含有率が0.1程度の短繊維強化複合材では,平均繊維長さが繊維直径の30倍以上になると可視部分の長さの平均値はあまり変化しない. 4 繊維体積含有率が増加すると,可視部分の長さの平均値は減少する.また,繊維に挟まれてできる可視部分や,試料表面に切られたところと他の繊維の間の可視部分の割合が増加し,試料中に埋没した繊維端と他の繊維でできる可視部分や,繊維全体が見える割合は減少する.
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