2002 Fiscal Year Annual Research Report
セラミック軸受の高温における定格寿命および摩擦摩耗特性に関する研究
Project/Area Number |
13650101
|
Research Institution | Institute of Technologists |
Principal Investigator |
市川 茂樹 ものつくり大学, 技能工芸学部・製造技能工芸学科, 助教授 (80193431)
|
Keywords | 基本動定格荷重 / セラミック軸受 / ステアケース法 / ワイブル法 / S-N試験法 / 寿命試験 |
Research Abstract |
セラミック軸受の高温域での定格寿命の破壊至る主な原因について検討している。これまでに、大気雰囲気中200℃、潤滑状態での寿命特性等を明らかにしてきた。 本研究では、さらに200℃、無潤滑状態における各寿命特性を求めている。寿命試験方法には、従来のweibullに変えステアケース法を用いている。ステアケース法の特徴は、少ないサンプル数で比較的精度良く推定平均を求めることができる。著者等はこれまでにサンプルサイズ20個について準定平均、推定標準偏差の期待値を計算し、.試験に必要なサンプル数を検討してきた。本研究の無潤滑状態では、参考となるデータが少ないため以下の2点について新たに検討を加えた。(1)サンプル数20は、用意できるサンプル数と試験に費やす労力とを勘案し、このときの推定平均、推定標準の期待値を計算し決定してきたが、参考となる無潤滑データが少ないことを考慮すると、もう少し大きなサンプルサイズの精度を計算する必要となった。そこで新たに24個のサンプル数について各推定平均、推定標準偏差の期待値の計算を行った。その結果、標準偏差の期待値は20個から24個にすることで0.9σ程度の精度になることがわかった。(2)ステアケース法を実施するにあたり、第1番目の試験荷重を決定する方法を提案した。S-N曲線の傾斜部と水平部のうち傾斜部において8個の試験を実施し直線性の検定をもとに、繰り返し数10^6における平均、標準偏差をそれぞれ第1番目の荷重Y_0、荷重階差dとすることができることを示した。 以上の(1)(2)より寿命試験を実施した結果、大気雰囲気中、200℃無潤滑におけるセラミック軸受の基本動定格寿命(L_<10>)は、同じ実験条件で実施したステンレス軸受の1.46倍となり、高温特性に優れることがわかった。
|
Research Products
(2 results)