2002 Fiscal Year Annual Research Report
機械意匠設計のための細分割曲面モデリング手法に関する研究
Project/Area Number |
13650146
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Research Institution | THE UNIVERSITY OF TOKYO |
Principal Investigator |
鈴木 宏正 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40187761)
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Keywords | 細分割 / 曲面デザイン / スキニング / CAD / 自由曲面 |
Research Abstract |
製品機能が成熟化するなかで、より意匠性が高く、高品質な製品デザインへの要求が高まっている。細分割曲面は、近年注目されているモデリング技術で、多面体を連続的に分割してゆくことによって、その極限において滑らかな曲面を生成する手法である。これを機械意匠の分野で適用するためには大きな課題がいくつかある。その最も重要なものは、デザイナが意匠曲面を定義する方法や手順が、細分割曲面モデリングでは実現されていない、ということである。本研究の目的は、機械意匠設計に適した細分割曲面モデリングの手法について研究を行った。本研究では、デザイナのためのモデリング機能として次の二つを主に考えている。 (1)スキニング:断面線とそれが空間で動く軌道を与えて曲面を生成する。 (2)内挿:境界曲線を与えて、内部の曲面を生成する。 まずスキニング(断面線とそれが空間で動く軌道を与えて曲面を生成する)手法に注目し、そのための基礎理論とアルゴリズムを開発した。外部仕様的には、従来のパラメトリック曲面のスキングを踏襲した。今年度は、このスキニングを更に改良する。スキニングではいくつかの設計自由度があるため、これをどのように設定するかについて検討し、その設計方法を研究した。また、特徴線を与えて内部を内挿する方法についても研究を行った。これは、従来は境界曲線が与えられた場合には可能であったが、ここでは任意位相の境界曲線を考え、それに対して面分を同定し、曲面を生成する方式を考えた。これらに対する細分割曲面生成アルゴリズムを開発し、パーソナルコンピュータによって試作システムを作成し、様々な条件で曲面を生成することによって、手法の評価を行った。その結果、任意位相に対する有効性は確認できたものの、境界曲線のパタンによっては、曲面が必ずしもデザイナの意図した形にならない場合があり、細分割スキームの拡張の必要性が今後の課題として与えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Suzuki 他: "Subdivision Surface Approximation of Data Points and Polygon Models"JSME Int. J, Series C. 45・3. 809-814 (2002)
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[Publications] 鈴木宏正: "デジタルエンジニアリングを支える離散幾何モデル"精密工学会誌. 69・4(掲載予定). (2003)