2002 Fiscal Year Annual Research Report
ヒービング・ピッチング運動翼まわりの非定常はく離渦の挙動とその流体力への影響
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13650187
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 和博 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (80171742)
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Keywords | Unsteady flow(非定常流れ) / Separation(はく離) / Airfoil(翼) / Pitching motion(ピッチング運動) / Heaving motion(ヒービング運動) / Vortex(渦) / Lift(揚力) / Thrust(推進力) |
Research Abstract |
低レイノルズ数領域(10^3<Re<10^4)におけるピッチング運動翼,ヒービング運動翼まわりの流れ場とそれに働く非定常流体力特性を明らかにすることを目的とし,染料を用いた可視化実験,シュリーレン可視化実験および非定常流体力測定実験を行った.その結果,以下のことが明らかになった. (1).ピッチング運動翼後流のフローパターンと非定常揚力/推進力特性 1.回転中心を1/4弦長とし,ピッチング振幅A=±6°,無次元角速度k=4.22の場合には,ピッチング一周期当たりのほとんどの領域において推進力が発生し,その最大値は約1.2となる.ピッチング運動翼後流に渦間の密な推進力発生渦列が形成されることにより,大きな増速流が発生しているためである. 2.また,回転中心が1/4弦長の場合,ピッチング振幅およぴ無次元角速度が大きくなるにつれ,非定常推進力のピッチング一周期当りの平均値は大きくなる. 3.高無次元角速度のピッチング運動翼に働く非定常場力は,1/2弦長の場合には,無次元角速度およびピッチング振幅が高くなるにつれ,その最大値および最小値は定常揚力に比べ大きくなるが,ヒステリシスループの傾きは,定常揚力曲線と同様に迎え角に対して右上がりとなる.一方,1/4弦長時には,非定常揚力の最大値およぴ最小値は定常揚力に比べ,非常に大きくなり,さらには,そのヒステリシスループは迎え角に対して右下がりとなり,迎え角と非定常揚力との位相が逆になる. (2).ヒーピング運動翼背面上の渦の挙動 4.ピッチング運動翼の場合と同様に,高無次元ヒーピング速度V_h>0.126のヒーピング運動翼前縁より発生する強い回転をもつ渦は,翼背面上に再付着し,翼背面上に再循環領域を形成する.また,ヒーピング運動翼の場合,迎え角が常に一定であるため,再付着する渦の動的挙動は翼形状に依らず,ほぼ同じ挙動となる.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Masaki Fuchikawa, Kazuhiro Tanaka: "Vortex Scale of Unsteady Separation on a Pitching Airfoil"Visualization and Imaging in Transport Phenomena. 972. 61-66 (2002)
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[Publications] Masaki Fuchiwaki, Kazuhiro Tanaka: "Dynamic Thrust and Vortex on a Pitching Airfoil"The 10th International Symposium on Flow Visualization. F0107(CD-ROM). (2002)
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[Publications] 渕脇正樹, 田中和博: "ピッチング運動翼に働く非定常推進力特性"日本流体力学会年会2002講演論文集. 176-177 (2002)
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[Publications] 渕脇正樹, 田中和博: "高無次元角速度のピッチング運動翼に働く非低常揚力"日本機械学会2002年度年次大会講演会講演論文集. No.02-1 Vol.III. 277-278 (2002)
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[Publications] Masaki Fuchiwaki, Chang Jo Yang, Kazuhiro Tanaka: "Unsteady Separation and Vortex around Moving Airfoil"4th JSME/ASME Joint Fluids Engineering Division Annual Summer Meeting. (発表予定). (2003)
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[Publications] Masaki Fuchiwaki, Chang Jo Yang, Kazuhiro Tanaka: "Detailed Visualization of Re-circulation Region on Unsteady Airfoils"The 7th Asian Symposium on Visualization. (発表予定). (2003)