2001 Fiscal Year Annual Research Report
新規冷媒の水平管内蒸発・凝縮熱伝達特性に関する研究
Project/Area Number |
13650230
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大石 克巳 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (00037970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 英夫 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (70150505)
吉田 駿 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30037741)
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Keywords | 新規冷媒 HFE245mc / 沸騰熱伝達 / 凝縮熱伝達 / 水平管 |
Research Abstract |
オゾン層を破壊せず地球温暖化に対する影響の小さい廃熱回収ヒートポンプ用として開発された含フッ素エーテル化合物の新規冷媒ペンタフルオロエチルメチルエーテル(CF3CF20CH3:HFE245mc)に関して,水平管内流蒸発および擬縮熱伝達特性を明らかにするための実験装置を製作し実験を行った. 実験装置は圧縮機駆動型とし,二重管式(内面が平滑な内管をHFE245mc、対向して環状部を熱源水が流れる)の蒸発器と凝縮器を設置し,蒸発(蒸発温度20℃)および凝縮(凝縮温度90℃)の実験を行った. 沸騰・蒸発熱伝達の実験によって得られた局所熱伝達係数の測定値は著者らの提案している予測式(森ら,冷空論,16-2,177(1999).)と測定条件範囲で全般に良く一致しており,HFE245mcは従来の冷媒と同様の伝熱特性を示すとみなすことができ,従来の冷媒に対する熱伝達整理式が適用可能である. 凝縮における熱伝達係数の測定値は,従来の冷媒に適用可能な原口らの式(機論,B編,60-574,2117(1994).)による算出値と良く一致しており,HFE245mcは凝縮の場合も従来の冷媒と同様の伝熱特性を爪すものとみなしてよい. 従来廃熱回収ヒートポンプ用として使用されていた冷媒CFC-114と伝熱性能を比較したところ,HFE245mcの熱伝達係数は沸騰・蒸発の場合25%〜45%程度大きく,また凝縮の場合には,高い液体質量流量比の領域でほぼ等しい値を示すものの,低中流量比の領域では15%程度大きい値を示しており,伝熱性能HFE245mcがCFC-114より劣ることはないことがわかった.
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