2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13650233
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
上宇都 幸一 大分大学, 工学部, 教授 (20038029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 晋一 大分大学, 工学部, 助手 (70253771)
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Keywords | 充てん層 / ふく射物性 / 半球透過率 / 相関散乱 / アルベド / 非対称性パラメータ / 減衰係数 |
Research Abstract |
粒子として、鋼球(平均粒径0.975mm)、アルミナ球(平均粒径1.132mm及び2.011mm)、ポリスチレン球(平均粒径1.003mm)、シリカ球(平均粒径1.984mm)を用いた80×105mm^2のパイレックス製平板状充てん層について、層厚一粒径比を2〜14の範囲で変化させるとともに、周囲媒体として空気あるいは水を用いて、17mWのHe-Neレーザーの平行光を照射した場合の半球透過率を測定するとともに、そのデータより、輸送方程式に含まれるパラメータであるアルベドωと非対称性パラメータg^^〜を著者らの開発した逆散乱問題ソルバー(半球透過率適合法)を用いて決定した。さらに得られたふく射物性データの特性を議論するとともに、一般相関散乱理論の予測とも比較し、以下のような結果を得た。 1.周囲媒体が空気の場合、不透明粒子群、透明粒子群ともにω、g^^〜は、相関散乱理論の予測結果に近い。 2.周囲媒体が水の場合、空気の場合と比較して不透明粒子群、透明粒子群いずれの場合も、アルベドは若干増加する。また、非対称パラメータの絶対値は増加する。すなわち、透明粒子群の場合、前方散乱が強くなり不透明粒子群の場合、後方散乱が強くなる。透明粒子群の場合に前方散乱が強化されるのは、相対屈折率が低下することにより十分説明されるが、不透明粒子群の後方散乱強化の機構については、現在の所不明である。 3.透明粒子群の屈折率が大きい場合、周囲媒体の影響は受けにくい。 4.非対称性パラメータについての一般相関散乱理論中に含まれる調整パラメータは、1より大きいが、これを1としても大体よい結果が得られる。
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