2001 Fiscal Year Annual Research Report
バイオマス資源からの小規模メタノール変換法に関する研究
Project/Area Number |
13650236
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
池上 詢 福井工業大学, 工学部, 教授 (70025914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水島 一祐 福井工業大学, 工学部, 教授 (30288336)
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Keywords | バイオマス / メタノール製造 / 合成ガス / 平衡組成 |
Research Abstract |
未利用バイオマス資源ならびに廃棄物中の有機分をメタノールに変換して運輸用燃料の基材などとして利用することは化石燃料の消費削減に有効である。本研究では、それを可能にすることを目指してバイオマス資源を原料とする小規模熱化学的メタノール変換システムを構築するための基礎研究を行なっている。本年度は(1)小形システムに適する合成ガス(水素と一酸化炭素の混合気)の発生方法について検討すること、(2)合成ガスからのメタノール合成を往復式内燃機関の原理でメタノール化反応の可能性を見極めること、および(3)得られる知見にもとづいてメタノール変換システムを計画・評価する。 (1)の合成ガスの製造方法については、固形炭素の析出を考慮した多成分ガスの平衡組成を定める計算プログラムを確立するとともに、それを用いて無酸素供給方式、水性ガス反応方式および消化メタンガス添加方式について種々の圧力、温度で生成する混合気の水素一酸化炭素比ならびに組成を明らかにした。あわせて熱勘定にもとづいてエネルギー損失を評価した。 (2)のメタノール製造エンジンの可能性については、まず触媒を封じた小型流動反応管に高圧の模擬ガスを流し、得られた生成物をガスクロマトグラフ装置で分析した結果、メタノールの生成を確認するとともに、種々の条件について反応時間に対し収率を測定した。その結果に則って往復式内燃機関の原理にもとづくメタノール製造装置によってメタノール合成の可能性があることを示すとともに、必要な反応時間を得るための具体的な作動方法を考案した。また、(3)については、(1)の結果にもとづいてエネルギー損失を最小にするためのシステムのあり方について予備的に検討を行なった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 池上詢: "代替燃料とこれからのパワープラント"日本機械学会2001年度年次大会資料集. IV. 18-19 (2001)
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[Publications] 水島一祐: "スターリング期間の性能とその評価"福井工業大学研究紀要. 31. 149-156 (2001)
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[Publications] 位田晴良, 水島一祐: "スターリング機関の性能向上"日本機械学会2001年度年次大会資料集. II. 539-540 (2001)
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[Publications] 坂志朗, 池上詢 ほか: "バイオマス・エネルギー・環境"アイピーシー. (2001)