2001 Fiscal Year Annual Research Report
走行軌跡曲率を指標とするステアバイワイヤ車両の操舵制御系
Project/Area Number |
13650250
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西原 修 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (00218182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平岡 敏洋 京都大学, 情報学研究科, 助手 (30311749)
熊本 博光 京都大学, 情報学研究科, 教授 (10109019)
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Keywords | 車両運動制御 / ステアバイワイヤ / 前輪アクティブ操舵 / ドライバモデル / D^*制御 / 操舵制御系 / モデル追従制御 / 走行軌跡 |
Research Abstract |
本研究は,車両の目標運動を横加速度とヨーレートの線形和として表現するD^*制御の概念に基づいており,ステアバイワイヤによる前輪アクティブ操舵を前提としている.モデル追従制御により,フィードフォーワードとフィードバックを併用する2自由度制御系として操舵制御系を構成し,車速による車両ダイナミクスの変動については,多項式近似によるゲインスケジューリングで対処している.走行軌跡曲率を指標とする操舵制御の実現においては,上記のD^*制御系を構成要素として,車速に応じて目標曲率をD^*値に変換する方法を用いている.本研究においては,ドライバモデルに関する検討も行っており,運転者の旋回意図を車両軌跡の曲率指令値として表現する形式に関していくつかの結果が得られている.ステアバイワイヤ車両においては,ドライバによる旋回指令方式にはかなりの任意性があるため,このような曲率出力形ドライバモデルには十分な現実性が認められる.そこで,これらの操舵制御系とドライバモデル,市販の多自由度車両モデル(CarSim)と組み合わせることで,目標軌道の追従走行について詳細な数値シミュレーションを実現させ,実験的な観点から検証を行っている.急減速時の巻き込み防止など,当初より目標としている観点については所定の性能が得られてきている.次年度においては,このようなシミュレーションを通じて,全系としての軌道追従性などの観点から性能評価を続け,これらに基づいて操舵制御系の設計を見直すと同時に,制動力・駆動力配分との統合化による事故回避性能の向上についても検討していく計画である.
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[Publications] Osamu NISHIHARA: "Curvature Output Driver Model for a Steer-by-Wire Vehicle"Proceedings of 8th World Congress on Intelligent Transport Systems, Sydney, Australia, 30 September-4 October. (2001)
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[Publications] 西原 修: "ステアバイワイヤ車両におけるバイラテラル・インタフェース"日本機械学会 機械力学・計測制御講演論文アブストラクト集. No.01-5. 219 (2001)