2001 Fiscal Year Annual Research Report
接触回転系におけるパターン形成現象の発生防止設計法に関する研究
Project/Area Number |
13650255
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
近藤 孝広 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80136522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 健一郎 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (80264068)
盆子原 康博 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (10294886)
宗和 伸行 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (40304753)
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Keywords | パターン形成現象 / 接触回転系 / 時間遅れ系 / エネルギー指数 / モード解析 / 不安定振動 / 安定判別 / 最適設計 |
Research Abstract |
機械工学の分野で数多く見られる接触回転系では,運転中に構成要素の変形が自励的に成長するのに伴って系全体に大きな振動が発生し,接触面に周期的なパターンが形成される現象がしばしば生じる.このパターン形成現象に対する従来の解析手法は,線形時間遅れ系の特性根を直接求めて安定性を判別するものであった.この方法は非常に厳密で得られる情報量も豊富ではあるが,特性根の計算手続きが煩雑で防止対策への応用には不向きである.これまでの一連の研究では,モード解析法の概念を導入することにより,多自由度系に対する特性方程式をモード毎の1自由度の特性方程式に近似することで,従来の解析手法上の難点を克服してきた.さらに,時間遅れ要素による不安定化エネルギーと減衰による安定化エネルギーとを評価することで,特性根を求めることなくモード別の安定判別を比較的容易に推定できるようになった. そこで本年度は,回転軸の長手方向の曲げ変形を考慮した大規模な自由度を有する系に簡易安定判別法を適用した対象としては,3軸ロールモデルおよびComrolled Damper Roll(以下CDR)を付加した2軸ロールモデルを取り扱った.3軸ロールモデルは抄紙機の多段ロール系の最も基本的なモデルであり,CDRは長手方向の曲げ変形が生じ。るモデルに対するパターン形成現象の防止対策に有効なロールである.解析プログラムの開発にあたり,計算効率の向上のために,研究代表者らが開発した伝達剛性係数法の計算手続きを利用した.さらに,この簡易安定判別法を最適設計手法と融合することによって,パターン形成現象を防止する最適な系パラメータを求める方法を開発した.これらのモデルに対し簡易安定判別法および最適設計法の有用性について詳細な検証を行った結果,従来の方法と比べて精度を悪化させることなく極めて効率的に防止対策のための設計を行い得ることを確認した.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 近藤孝広: "接触回転系におけるパターン形成現象(第1報, エネルギー指数を用いた簡易安定判別法と防止対策)"日本機械学会論文集(C編). 67・659. 2121-2128 (2001)
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[Publications] 近藤孝広: "接触回転系におけるパターン形成現象(第2報, 簡易安定判別法による多自由度ロール系の安定化法)"日本機械学会論文集(C編). 67・659. 2129-2135 (2001)
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[Publications] Nobuyuki SOWA: "Simplified Method of Stability Analysis for Pattern Formation Phenomena in Contact Rotating Systems (A Model Considering the Bending Deformation of Shafts"Proceedings of Asia-Pacific Vibration Conference 2001. Vol.2. 737-732 (2001)