2001 Fiscal Year Annual Research Report
遊星歯車に発生する歯面分離を伴う非線形振動予測プログラム作成
Project/Area Number |
13650262
|
Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
吉野 正信 長岡工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (90230789)
|
Keywords | 非線形振動 / 回転体 / 歯車 |
Research Abstract |
本年の研究は以下のような点に力点をおいて行っている.第一点は振動軌跡計算あるいは振動発生を決定する物理的条件を明確にし、横方向振動とねじり振動が連成した軸系全体に対する運動方程式を明らかにしそれに対する振動プログラムを作成すること.第2点として変更しうる振動パラメータの値を変化させても振動発生の回転数や振動応答曲線の形状が同一のシミュレーションソフトで計算できるようプログラム中の各定数を調整することである。 これらの目標に対し、回転軸系を構成しねじり剛性を変化させる部品の手配及びそれらによる実験を行い以下のような結果を得ている. 1)軸系を構成する各部品に対し作用する力より、構成部品の運動方程式を提案し、計算した.その結果ほぼ満足の行くようなシミュレーション結果が得られることが判明した. 2)軸系を構成する部品には、実験結果よりそのばね定数や慣性能率が計測できるものもあるが、スプライン継手のねじり剛性、歯車歯面間のかみ合い剛性等計測に困難なものがある.これらに関しては、実験データと計算結果が合うように各条件での計算を行いながら、逐次変更改良を行った. 3)以上の2項より、当該振動の発生や大きさに影響するパラメータがほぼ断定できるようになった. 4)しかしながら、振動を発生させる加振力を生じさせる原因および加振力の大きさを決定する要因が不明確である.今後、遊星歯車装置の入力と出力軸間に発生している噛み合い伝達誤差を計測することにより,加振力の原因および加振力の大きさと囲う誤差との関係を明らかにしてゆく予定である.
|