2002 Fiscal Year Annual Research Report
加工作業の変動に柔軟に対応するNC工作機械組込み型CAMシステムの開発
Project/Area Number |
13650278
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
白瀬 敬一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80171049)
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Keywords | NC工作機械 / 自律加工 / 知能型・自立型NC工作機械 / 作業設計 / CAM / 加工フィーチャー / 加工形状シュミレータ / エンドミル加工 |
Research Abstract |
目標の工作機械組込み型CAMシステムで必要となる機能として,(1)加工手順や使用工具を決定する作業設計モジュール,(2)加工途中の加工形状の変化を把握するための加工形状シミュレータ,(3)実時間工具経路生成モジュールの3つの機能を考えている。平成14年度は,(1),(3)の機能を中心に研究を実施した。 (1)加工手順や使用工具を決定する作業設計モジュール(継続) 平成13年度の成果(素材形状と最終加工形状の3次元CADデータから加工領域を抽出し,加工領域を分割して加工フィーチャーを認識した。)を、もとに,加工手順や使用工具,切削条件を決定する作業設計モジュールを開発した。加工手順は加工フィーチャー同士の空間関係から,使用工具は加工フィーチャーに対応して決定される。切削条件は被削材の材質や使用工具をもとに,過去の加工事例を参照しながら決定される。作業設計は3つの加工領域分割案に対してそれぞれ行われ,加工能率の点で最善となる加工領域分割案に基づく加工手順が選択される。 (3)実時間工具経路生成モジュール 倣い加工を計算機内で忠実にシミュレートして,予めNCプログラムを用意しなくてもNC工作機械を制御することのできる実時間工具経路生成モジュールを開発した。この機能により,加工途中で加工手順や使用工具が変更されても,変更に即座に対応して加工を中断することなく工具経路を生成することができる。 結果として,加工作業を途中から引き継ぐとか,保有工具の部が使用不能になるといった,加工作業の変動に柔軟に対応して加工手順や使用工具を変更できるようになる。また,NCプログラムを予め用意する必要がなくなり,3次元CADデータで加工指示ができるようになる。
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