2001 Fiscal Year Annual Research Report
各種電気設備により電源線に生じる雑音の発生位置探索に関する研究
Project/Area Number |
13650327
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Research Institution | Kumamoto National College of Technology |
Principal Investigator |
下塩 義文 熊本電波工業高等専門学校, 情報通信工学科, 教授 (80099887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 正純 熊本電波工業高等専門学校, 電子工学科, 教授 (80110162)
山本 直樹 熊本電波工業高等専門学校, 情報通信工学科, 助教授 (70259969)
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Keywords | 電源線インピーダンス / 電源線ノイズ |
Research Abstract |
電気機器から発生する雑音の位置探索を目的としている.そのために初年度は,準備段階で行ってきた各種電気機器の電源線から見たインピーダンス特性の明確化と雑音信号伝達特性の明確化を目的に,以下の二つの検討を行った.(1)商用電源印加時の時間に対する各種電気機器における電源線から見たインピーダンス特性の変化を測定した.その結果,白熱電球,蛍光灯,電気毛布等の数種類の家庭電化製品について,インピーダンスの時間変化特性を得,60Hzの周期に応じてインピーダンス特性が変化していることが把握された.また,それらの等価回路を導出した.引き続き,種類を増やして等価回路を導出する予定である.また商用電源印加時と非印加時のインピーダンス特性を検討する予定である.なお,この測定のために安定した交流電源を要するため交流安定化電源の導入を行った.(2)次に,各種電気機器を表すインピーダンスを電源線回路に挿入したときの雑音信号伝達特性を検討した.電気機器のインピーダンスとしては,文献から得られた冷蔵庫,白熱電球,テレビジョン,コタツに対する等価回路を用いた.その結果,接続されるインピーダンスの特性が重畳して全体の特性として現れることが確認された.つまり,電源線回路では電気機器が並列に接続されるため,発生した雑音は電気機器を通過するごとに,そのインピーダンスの影響を受けることが明らかとなった.今後は,分岐のある電源線回路における雑音信号伝達特性および,電源線の接地インピーダンスも考慮した総合的な雑音信号伝達特性を明らかにする予定である.
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