2003 Fiscal Year Annual Research Report
IV-VI族希薄磁性半導体複合構造におけるスピン制御に関する研究
Project/Area Number |
13650347
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
浅田 裕法 山口大学, 工学部, 助教授 (70201887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小柳 剛 山口大学, 工学部, 教授 (90178385)
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Keywords | 希薄磁性半導体 / キャリア誘起強磁性 / IV-VI族 / GeTe / スピン半導体 |
Research Abstract |
本年度は、クラスタイオンビーム法によるFeドープGeTe薄膜の作製およびGe_<1-x>Mn_xTe積層膜の作製を行い以下の知見を得た。また、Ge_<1-x>Mn_xTeを用いたMOS,(Metal-Oxide-Semiconductor)構造の作製についてSiO_2絶縁膜形成などに関する基礎的検討を行った。 (1)Fe蒸着源としてFe、FeTeおよびFeTe_2を用いた作製を試みた結果、FeTeおよびFeTe_2を用いた場合は低Fe濃度(2%以下)の膜しか得られず、高Fe濃度の膜を作製するのは困難であることがわかった。Feを蒸着源としたFeドープGeTe薄膜においてはFe濃度20%の薄膜を得ることができた。Fe濃度の増加につれて結晶性は劣化した。現在、作製条件のさらなる最適化を行っている。 (2)強磁性半導体層の保磁力に差を得るために上層のGe_<1-x>Mn_xTe上にMnTeを成膜したGe_<1-x>Mn_xTe/GeTe/Ge_<1-x>Mn_xTe/MnTe積層膜における磁気輸送特性を測定した。電流路は膜面内である。その結果、GeTeバッファー層上に作製した。Ge_<0.7>Mn_<0.3>Te/GeTe/Ge_<0.7>Mn_<0.3>Te/MnTeにおいて約4.7%(測定温度:10K、印加磁場:7kOe)と、同Mn組成のGe_<0.7>Mn_<0.3>Te単層膜に比べ、1桁大きな磁気抵抗効果を得た。 (3)Ge_<1-x>Mn_xTe薄膜において、磁界の印加方向を変えながら磁気抵抗を測定した結果、磁界振幅が小さな場合、磁気抵抗の印加磁場角度依存性はピーク値の異なる非対称な振る舞いを示した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.Fukuma: "Ferromagnetic properties of IV-VI diluted magnetic semiconductor Ge_<1-x>Mn_xTe films prepared by radio frequency sputtering"Journal of Applied Physics. 93・7. 4034-4039 (2003)
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[Publications] Y.Fukuma: "Magnetic properties of IV-VI compound GeTe based diluted magnetic semiconductors"Journal of Applied Physics. 93・10. 7667-7669 (2003)
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[Publications] Y.Fukuma: "Influence of carrier concentration on magnetic phase transition in Ge_<1-x>Mn_xTe"Journal of Magnetism and Magnetic Materials. (印刷中).