2001 Fiscal Year Annual Research Report
高導電性Liイオンフッ素系ゲル電解質の開発と二次電池への応用研究
Project/Area Number |
13650362
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Research Institution | Nara National College of Technology |
Principal Investigator |
京兼 純 奈良工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50043469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢田 英夫 奈良工業高等専門学校, 物質化学工学科, 教授 (50259909)
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Keywords | フッ系オリゴマー / リチウム(Li)イオン / ゲル電解質 / 高導電率 / 二次電池 / 充放電特性 |
Research Abstract |
高導電性Liイオンフッ素系ゲル電解質の開発と二次電池への応用という目的で実験を遂行し、得られた成果をまとめると次のようになる。 ・ゲル電解質材料は、抗HIV性や嬢水性等の機能を持つフッ素系オリゴマーであり、基本骨格はAMPS(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)、GEMA(2-グルコシルオキシエチルメタクリレート)であり、これらのオリゴマーとゲル化能を示す有機溶媒DMSOおよびイオン性液体から構成されている。 ・臨界ゲル形成濃度は、オリゴマー分子側鎖の長いフルオロアルキル基の場合に小さくなり、比較的分子側鎖の長いフルオロアルキル基を持つオリゴマーの方がゲル化し易いことが分った。 ・フッ素系Liゲル電解質は構成しているオリゴマー、有機溶媒、リチウム塩をパラメータとして変化させて作成し、そのイオン導電率をアルゴン気中下で、コールコールプロットによる交流法を用いて測定した。 ・二次電池特性は、陰極にカーポン材料(炭素板・粉末)を、陽極にコバルト酸リチウムを用いて[C/ゲル電解質/LiCoO_2]系で充放電特性を求めた。 ・オリゴマーにAMPSを用いた場合、リチウム塩がLiN(CF_3SO_2)2の時に高いイオン導電率を持つことが分かり、導電率はリチウム塩濃度が5.3(mmol/g)の時に最大となり4.5×10^<-3>(S/cm)が得られた。GEMAオリゴマーの場合は、AMPSものと比べると僅かに高い導電率を示し、同条件下では7.5×10^<-3>(S/cm)となった。 ・イオン性液体Mi-3を使用したAMPSオリゴマーは、ゲル化能を有しないが、DMSOとの混合液にすることでゲル化能を示し、DMSOのみの時より高い導電率となり、その値は〜10^<-2>(S/cm)まで上昇した。 ・またイオン性液体を使用したゲル電解質では、導電率はフルオロアルキル基に依存し、3種類の末端側鎖RfのうちRfがHFPO_3の時、導電率が最大となることが明かとなった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Sawada, Y.Murai, T.Minami, T.Kawase, J.Kyokane: "Syntheses and Ionic Conductivity of Fluoroalkyl End-capped 2-Glucosvlethyl Methacrylate Oligomers"The 4^<th> International Conference on Advanced Polymers via Macromolecular Engineering, Gatlinburg, USA. (2001)
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[Publications] J.Kyokane, T.Minami K.Morishima, H.Sawada: "Electrical Properties of Fluorinated Gel Electrolyte using High Conducting Solution"Journal of Society on Electrical Materials Engineering. 10巻. 277-279 (2001)
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[Publications] J.Kyokane, T.Minami, K.Morishima, H.Sawada: "Electrical properties of fluorinated gel electrolyte using high conducting solution"International Conference on Electrical and Electronic Material Engineering, Osaka, Japan. P-7. 165 (2001)
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[Publications] 京兼 純, 南 俊和, 沢田英夫: "高導電性Liイオンゲル電解質の開発と二次電池への応用"平成13年 電気学会 基礎・材料・共通部門大会. 17-3. 409 (2001)
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[Publications] H.Sawada, S.Hata, K.Tokugi, N.Kawasaki, T.Kawase, J.Kyokane: "Syntheses and surface properties of novel of fluoroalkyl end-capped amphiphilic fullerene cooligomers"Polymer -Polymer Communication-. 43巻. 1035-1038 (2002)
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[Publications] 京兼 純, 南 俊和, 森島香奈, 沢田英夫: "高導電性Liイオンゲル電解質に関する基礎研究(II)"平成14年 電気学会 全国大会. 2-141. (2002)