2001 Fiscal Year Annual Research Report
リング形スイッチトキャパシタ方式のDC-ACコンバータの開発とその応用
Project/Area Number |
13650380
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
原田 一孝 熊本大学, 教育学部, 教授 (60040044)
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Keywords | スイッチトキャパシタ / 電源 / コイルレス / トランスレス / モバイル機器 / DC-ACコンバータ / チャージポンプ / フローティングスイッチ |
Research Abstract |
スイッチトキャパシタ(以下SCと略記)方式の電源は,コイルレス,トランスレスの構成のため,完全集積化が可能な電源として,特にモバイル機器用電源として,脚光を浴びています。特にDC-DCコンバータの分野では盛んに研究開発がおこなわれており,一部製品ではSC方式の電源ICが市販されるに至っています。 一方,DC-ACコンバータについては,工業所有権総合情報館のIPDL端末(福岡市)で特許情報を閲覧した結果,SC方式のものは1件のみ見出し,それも矩形派交流に変換するものであり,本研究のリング形を用いた回路方式のものは見当たらず,全く独自のものであることが判明しました. SC回路では多くのMOSFETスイッチが必要であり,それを効率的に駆動し,スイッチング損失を少しでも減らすことが求められます.そのために,SC技術を用いて接地電位から任意の電位へ電荷を移送する回路を採用し,これを蓄電してゲート駆動電源にすることで,高速低損失のフローティングスイッチを実現しました. さらに,これらのスイッチを制御するのに,ワンチップコンピュータを用いると,従来複雑になりがちであったスイッチの駆動回路がすっきりまとめられる見通しが得られ,それを用いた4段構成・150V出力の電源の構成に取り組んでいます. SC電源の集積化の可能性については,東京大学大規模集積システム設計教育研究センター(VDEC)およびシステムLSI開発支援センター(VSAC)を利用して,ベアチップの作成に成功しており,この実績から種々の基礎データを得ましたので,本DC-ACコンバータの設計にも生かしていきたいと考えています.
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Research Products
(1 results)