2001 Fiscal Year Annual Research Report
ディジタル画像の画像生成関数による電子透かしの研究
Project/Area Number |
13650405
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木本 伊彦 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (90186338)
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Keywords | フラクタル変換 / 反復関数系 / 情報分散 / 画像生成 / ブロックマッチング / 高速化 |
Research Abstract |
ディジタル画像に電子透かしを埋め込んで著作権保護を有効に行おうとするときには,透かし情報を画像から分離できないようにし,また,切り出された部分画像からも透かし情報を復元できることが求められる.このためには透かし情報を画像全体に分散して埋め込む必要がある.本研究の初年度ではまず,反復関数系局所フラクタル変換を用いて画像を生成するときに,埋め込んだ情報がどのように分散されるかを検討した.画像はフラクタル変換パラメータを反復して用いて生成されるため,この反復の過程で情報が画像上に伝搬していく場所と振幅の変化を理論的に解析した.更に,実際の自然画像から得られたフラクタル変換パラメータを用いて,パラメータ上に与えた情報が反復によって画像上に伝搬していく様子のシミュレーションを行い,その結果,理論特性に近い伝搬特性が得られていることを示した. 一方,局所フラクタル変換では対象画像に最適な変換パラメータの値を求めるときに,レンジブロックとドメイン領域(ドメインブロックの集合)との間でブロックマッチングを行う.ブロックマッチングを行うときの評価関数(ブロック間の距離)に各画素間の2乗誤差のブロック内総和を用いるアルゴリズムについて,これまでに,処理時間を短縮するための間接判定法を提案している.本研究の一部として,高速ブロックマッチングアルゴリズムとして知られている残差逐次検定法に対して,この間接判定法を適用したときに得られる高速化の効果を検討した.間接判定法の高速化効果を間接比較が成立する割合(間接判定率)に基づいて評価すると,間接判定率が大きければ大きいほど処理時間が短縮される割合がより大きくなることが,シミュレーションによって示された.更に,このときの高速化効果の特性を細かく分析し,高速化が実現される根拠とその条件とを明らかにした.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 世宮大輔: "フラクタル画像符号化の誤り伝搬特性"平成13年度電気関係学会東海支部連合大会講演論文集. 260 (2001)
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[Publications] 宮本泰伸: "2乗誤差逐次検定法を用いる画像ブロックマッチングの間接判定による高速化"平成13年度電気関係学会東海支部連合大会講演論文集. 382 (2001)
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[Publications] 世宮大輔: "拡張ブロックを用いたフラクタル符号化の誤り耐性向上"電子情報通信学会2002年総合大会. D-11-45. (2002)
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[Publications] 木本 伊彦: "2乗誤差逐次検定ブロックマッチングに対する間接判定法の高速化効果の分析"電子情報通信学会2002年総合大会. D-11-101. (2002)