2002 Fiscal Year Annual Research Report
情報理論的立場からの情報セキュリティおよび乱数生成の研究
Project/Area Number |
13650415
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大濱 靖匡 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (20243892)
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Keywords | カオス2値系列 / 情報同定 / 同定誤り確率 / 一般通信路 / 多重アクセス通信路 / 放送型通信路 / 情報セキュリティ |
Research Abstract |
本年度、情報理論的立場から情報セキュリティおよび乱数生成に関する研究が幾つか行われた。研究実績の概要は以下の通りである。 1.カオス2値系列の統計的性質: 近年カオスを呈する非線形力学系から生成される離散系列の情報通信、暗号への応用が試みられている。このようなカオスに基づく離散系列について、有限系列から計算される統計量の系列長の有限性に起因する空間平均値からの揺らぎの評価が応用上重要である。本研究では、カオスを呈する実数値軌道に閾値関数を施して得られる離散系列のクラスについて、閾値が有理数の場合について、この揺らぎを示す指数を陽に求める計算公式を与えた。さらに閾値が無理数の場合への拡張を考察した。 2.情報同定理論: 通常の情報伝送では、1つの受信器が受信信号から送られた通報を推定するのに対し、情報同定では、通報ごとに受信器が対応し、各受信器は、受信信号に基づき、送られてきた通報が対応した通報と一致するかどうかだけを判定する。このような情報同定は情報セキュリティの分野における個人認証の問題と深い関係がある。一般に、情報同定において、送信符号の伝送率が、その限界である同定通信路容量を超えるとき、同定誤り確率は、送信系列長を大きくすると1に収束する。本研究では、通信路の確率特性に一切制約を設けない一般の場合について、その収束の様子を示す関数を導出し、これより同定通信容量の一般公式が得られることを明らかにした。さらに、多重アクセス通信、放送型通信路という多端子通信路の2つの代表的なものについて同様の議論を行い、類似の結果を得た。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Yasutada Oohama: "Error Probability of Identification via Channels at Rates above Capacity"Proc. 2002 IEEE Int. Sympo. on Information Theory. 26 (2002)
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[Publications] Yasutada Oohama, Tohru Kohda: "Statistical Properties of Chaotic Binary Sequences Generated by One-dimensional maps"IEICE Trans. on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences. E85・A・9. 1993-2002 (2002)
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[Publications] Yasutada Oohama: "Average Error Probability of Identification via Channels at Rates above Identification Capacity"Proc. 2002 Int. Sympo. on Information Theory and Its Applications. 859-862 (2002)
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[Publications] Yasutada Oohama: "Converse Coding Theorem for the Identification via Multiple Access Channels"Proc. 2002 Information Theory Workshop. 155-159 (2002)
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[Publications] Yasutada Oohama: "Identification via General Degraded Broadcast Channels"第25回情報理論とその応用シンポジウム予稿集. 355-359 (2002)
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[Publications] Yasutada Oohama: "Error Probability of Identification via Multiple Access Channels at Rates outside the Capacity Region"電子情報通信学会技術研究報告. Vol.102 No.569. 1-6 (2003)
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[Publications] Yasutada Oohama: "The Capacity Region for Identification via General Degraded Broadcast Channels"電子情報通信学会技術研究報告. Vol.102 No.569. 7-12 (2003)