2001 Fiscal Year Annual Research Report
移動体通信のための大都市空間における電磁波伝搬の予測に関する研究
Project/Area Number |
13650425
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
白井 宏 中央大学, 理工学部, 教授 (00196594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 亮一 新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (00293184)
牧野 光則 中央大学, 理工学部, 助教授 (90238890)
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Keywords | 移動体通信 / 電磁波伝搬 / 可視化 / 反射係数 / 等価インピーダンス近似 / 光線追跡 / 多角形導体近似 |
Research Abstract |
大都市部の伝搬を光線理論で解析する上で一番重要なのは,建築物の壁等による多重反射の問題である.反射量は,その建造物のビル壁の材質,表面等で変化し,また周波数分散性があるので,周波数によっても,また入射角によっても反射,透過率が変化するので,多種多様の媒質による散乱解析は難しい.都市部の高層建築物は,そのほとんどが,鉄筋コンクリートでできているため,移動体通信に用いる高周波の電磁波に対して,それらの建築物は損失誘電体と考えることができる.今年度の解析においては,移動体通信によって使用される周波数帯においては建築材料における誘電体損失が大きいため,その反射諸特性は,導体近似が可能であると考えて,まず二次元平面内の解析とその結果の可視化について検討を行った.その結果反射回数や回折回数をどのくらい制限しても解析に影響が出ないか,またどのくらいのサンプル数があれば,空間的な電磁界分布を把握できるかという目安がわかってきた.それに基づき,解析アルゴリズムを構築して,国内外の国際会議や学会で発表し,他の研究者からの意見も頂いている.また本解析法による計算結果の妥当性を調べるために,他の解析手法による計算や実測地との比較も検討し始めている. 次年度においては,さらなる計算精度の向上や計算速度の高速化を目指スためのアルゴリズムの改良,可視化の方法の考案,二次元からより現実的な三次元空間に拡張するための手法の検討をする.さらに現在,建築物は導体近似で計算しているが,実験的に建築材料の電気的なパラメータの推定や得られた電気的定数を用いた計算を行う予定である.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Makino, A.Ohsaki, H.Shirai, S.Shinoda: "Avisual Simulation of Ray Propagation in the Use of Adaptive Beam Tracing for Wireless Communications System"Proceedings of the 4th International Symposium on Multi-Dimensional Mobile Communications. 125-132 (2001)
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[Publications] H.Shirai, S.Watanabe, M.Makino, S.Shinoda: "Shooting and Bomcing Ray Algorithm for Site Specific Electromagnetic Wave Propagation Prediction"Proceedings of the 4th International Symposium on Multi-Dimensional Mobile Communications. 133-138 (2001)
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[Publications] S.Watanabe, H.Shirai, M.Makino, S.Shinoda: "Adaptive SBR Algorithm for Site Specific EM Wave Propagation Estimation"Proceedings of 2001 Korea-Japan AP/EMC/EMT Joint Conference. 94-97 (2001)
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[Publications] 関口秀紀, 白井宏, 佐藤亮一: "電磁波を用いた導体平板上のクラック検出に関する一考察"電気学会 電磁界理論研究会資料. EMT-01-103. 43-48 (2001)