2001 Fiscal Year Annual Research Report
ユービキタスコンピューティングネットワークにおけるコンテンツシームレス通信方式
Project/Area Number |
13650442
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
山田 茂樹 国立情報学研究所, 情報基盤研究系, 教授 (80332154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上岡 英史 国立情報学研究所, 情報メディア研究系, 助手 (90311175)
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Keywords | ユービキタスコンピューティング / ネットワークアーキテクチャ / 通信コンテクスト / 3GPP / SIP / CC / PP / all IPネットワーク / サービス / メディア変換 |
Research Abstract |
通信の到達性向上と通信に関わる複雑な設定・操作の排除を目的としたユービキタスコンピューティング・ネットワークの実現に向け、時々刻々変化するユーザの通信環境(通信コンテクスト)に関する情報を自動的に取得し、それをもとに受信者がメッセージを受信するために最適な送信端末と通信サービス/メディアを自動的に選択し、それに合わせた通信サービス/メディアの自動変換を行なう新しい通信方式「環境適応型パーソナル通信EAPEC : Environment-Adaptive Personal Communications」を提案し、そのネットワークアーキテクチャと基本的実現方法を明らかにした。 具体的には、通信コンテクストを5つの構成要素(ユーザの位置、利用可能な通信端末、通信サービス、通信メディア、ユーザプレファレンス)に分類し、EAPECの実現には5つの機能モジュール(Location Server, Terminal Profile Database, User Profile Database, Universal Communication Navigator, Media Processing Server) が必要であることを明らかにした。 次にこれらの機能モジュールを収容するネットワークアーキテクチャとして、第3世代移動通信技術の標準化団体である3GPP(Third Generation Partnership Project)が提唱するall IPネットワークアーキテクチャを拡張することにより実現できることを示すとともに、上記機能モジュールの配置法として通信事業者の管理するネットワーク側に配置する案がユーザ側に配置する案よりも望ましいことを明らかにした。 また、W3C(World Wide Web Consortium)で検討されているCC/PP(Composite Capability/Preference Profiles)と、テレコム系サービス用IETF標準呼制御プロトコルSIP(Session Initiation Protocol)とを組み合わせた通信コンテクスト自動取得手順やテレコム系/IP系サービス間の自動変換手順等を明らかにした。 更に、EAPECをネットワーク的視点から性能評価するため、テレコム系サービスの重要な性能指標である呼設定遅延時間に着目して、M/M/1タンデム型評価モデルとM/D/1タンデム型評価モデルとを構築し、性能評価シミュレーションによって呼設定遅延時間の平均値と95パーセンタイル値を求めた。これによりSIPサーバ処理時間やIPネットワーク遅延が呼設定遅延に与える影響が明らかになり、all IPネットワークの設計指針を得ることができた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] S.Yamada, E.Kamioka: "Design of Environment-Adaptive Personal Communication Architecture for Next Generation Wide-Area Mobile Computing Networks"Proceedings of International Conference on Internet and Multimedia_Systems_and_Applications_2001_(IMSA2001). 371-376 (2001)
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[Publications] E.Kamioka, S.Yamada: "Environment-Adaptive Personal Communication Architecture toward Ubiquitous Computing Networks"Proceedings of Asia-Pacific Conference on Communications (APCC2001), IEICE Trans. on_Communications. Vol.E84-B, No.11. 189-192 (2001)
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[Publications] E.Kamioka, S.Yamada: "Performance Evaluation of a Seamless Communication on 3GPP-based IP Networks"Proceedings of the Huntsville Simulation Conference 2001 (HSC2001). (番号未定). (2001)
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[Publications] E.Kamioka, S.Yamada: "EAPEC, Environment-Adaptive Personal Communication Architecture Using SIP"Lecture Notes of the International SIP Conference (SIP2002). (2001)
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[Publications] 上岡英史, 山田茂樹: "SIPネットワークにおけるEAPEC(Environment-Adaptive Personal Communications)の性能評価に関する検討"情報処理学会モバイルコンピューティングとワイヤレス通信研究報告. 2001-MBL-18-16. 1-7 (2001)
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[Publications] 山田茂樹: "ユビキタス・コンピューティングの世界"ネーチャーインタフェイス. No.6. 71-73 (2002)