2001 Fiscal Year Annual Research Report
内部モデル制御を利用した片麻痺者の為の車椅子走行補助システムの研究
Project/Area Number |
13650500
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 伸明 金沢工業大学, 工学部, 教授 (60186757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 亮一 金沢工業大学, 工学部, 助手 (50319042)
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Keywords | 車いす / 内部モデル制御 / 最適制御 / 走行補助装置 / 片手駆動式車いす |
Research Abstract |
片麻痩者用車椅子の補莇装置について、制御方式についての解析、設計法及び機構面での検討、予備実験を行い以下のような成果を得た。 1.制御方式の検討について得られた成果はつぎの3点である。 (1)IMCとLQ制御の併用系が入力端に加わる外乱を除去するのに有効であることを2リンク機構の軌道制御に応用し、極めて良好な性能を発揮することを理論的、実験的に検討し日本機械学会の論文としてまとめた。 (2)IMCと状態フィードバックによるH∞制御の組み合わせも軌道追従に応用でき、この方式の特徴を明らかにした。また一般化安定化補償器とIMCの構成も可能であり、全状態を利用できない場合に良い制御性能を得ることを明らかにし、国際会議(IEEE CCA)に2編の報告としてまとめた。 (3)IMC-LQ制御の併用系が特定のパラメータ変動に対して、安定性や追従性能についてロバストであることを明らかにし、国内の会議報告としてまとめた。 2.車椅子の補助装置のハード面について以下の成果を得るとともに課題を明らかにした。 (1)基本設計を終了し、H8マイコンによる制御系のプログラムを完了した。今後は電源とともに補助装置にこれを組み込む作業が残された。 (2)路面状況、特に床面の摩擦力の影響に性能が左右されるため、摩擦力が変化する場合の制御方式やゲイン設計のための簡易試験装置を開発した。これによって性能試験や評価、改良や安全の為の方策選定が容易に行えることを可能にした。
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