2001 Fiscal Year Annual Research Report
鋼道路橋から放射される低周波音の実測値と解析値の比較およびその低減対策法の開発
Project/Area Number |
13650519
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
杉山 俊幸 山梨大学, 工学部, 教授 (50143954)
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Keywords | 鋼道路橋 / 低周波騒音 / 床版延長工法 / 張出し桁工法 / 橋梁振動 |
Research Abstract |
これまで開発してきた有限要素法をベースにした低周波音算出プログラムに対し,(1)要素分割が容易にでき,節点座標や節点番号等が容易に入力できる、(2)張出桁部分、床版延長部分の支持条件として、完全固定支承条件だけでなく、弾性支承条件も組み込めるように改良を加えた。 このプログラムを利用して、低周波音の低減対策として床版延長工法が施されている中国自動車道に架かる3径間連続鋼桁橋の低周波音特性を算出し、この工法の施工前、及び、施工後に実測された低周波音特性とを比較した。その結果、本プログラムによる解析値は、この橋から放射される低周波音特性をかなり精度良くシミュレートすることが可能であるとの結果が得られた。 ただし、現場にて実測された、2夜間で5回計測された14Hz付近の低周波音の解析による再現に関しては、床版延長部を全面弾性支承とする場合には常に生じ、全面固定支承とすると、どのような車両重量・速度・橋梁端部段差・橋梁進入前車両振動に対しても生じないことから、実際の橋梁では、床版延長部の支持条件が、一部固定支承、他の部分は弾性支承であると予想される。従って、平成14年度は、この支承条件での解析を実施し、2夜間で5回計測された14Hz付近の低周波音の再現が可能かどうかを検討する予定である。 山梨県内の中央自動車道に架かる鋼製連続I桁橋を幾つか選定し、主桁の振動を、設備備品費で購入した非接触型レーザ変位計に自作の装置を組み込んだ機器を用いて試みたが、必ずしも良好なデータを得ることができなかったため、平成14年度は、自作の装置に改良を加え、非接触で主桁や主構の振動が計測できるように努める予定である。なお、主桁や主構の振動に伴って放射される低周波音自体はマイクロホンで収録するため、非接触での測定は容易である。
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