2002 Fiscal Year Annual Research Report
橋梁スラブの衝撃応答に伴う衝撃音の伝播特性に関する基礎的研究
Project/Area Number |
13650534
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Research Institution | DAIDO INSTITUTE TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
水沢 富作 大同工業大学, 工学部, 教授 (60113081)
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Keywords | 衝撃音 / 衝撃音の発生機構 / 衝撃音の音質評価 / 衝撃パルス音の性質 / 残留音の音響特性 / 振動と衝撃音の相関性 / 音響スペクトログラム / 周波数スペクトルエンベローブ勾配 |
Research Abstract |
本研究では衝突を受ける橋梁スラブの衝撃応答に伴う衝撃音の伝播特性について、実験的及び解析的に検討を行い、以下の研究成果を得ている。 (a)球体の衝突を受ける平板から生ずる衝撃音の発生機構と音響特性 平成13年度には平板の衝撃応答解析から、衝撃応答の発生機構と曲げ波の伝播特性について明らかにした。平成14年度は、音響実験により、衝突球を受ける平板から発生する衝撃音の発生機構を明らかにしている。衝突音は、衝突球の接触に伴う板の局所変形に関係する初期パルス音、曲げ波の伝播領域の音と残留音から構成されている。衝撃パルス音は、平面波の性状を示し、平板の速度応答と相関性が強い。一方、残留音は平板の振動特性と関係し、周波数スペクトル解析から求めた残留音の卓越周波数は平板の振動数と一致しているので、衝撃音の計測から、平板の振動特性が推定できる。 (b)球体の衝突を受ける平板から生ずる衝撃音の音質評価法 材種の異なる球体を衝突させた同一の平板から発生する衝撃音は、異なった音質に聞こえる。このような衝撃音の音質の相異を表す評価指標を検討し、定量的な衝撃音の音質謂面法について提案している。(1)周波数スペクトルに現れる卓越周波数の分布特性(各周波数帯域での卓越周波数の数の相異)、(2)卓越周波数のピーク値を線形回帰分析から求めたスペクトルェンベロープの勾配(dB/kHz)及び(3)周波数スペクトルの時間的変動を3次元的に可視化した周波数スペクトルグラム。これより、高域のスペクトル構造に差が見られ、またスペクトルエンベロープの勾配を用いれば平板や球体の材種の相異が定量的に識別できる。また、各周波数別にスペクトルの時間変動に基づく減衰性状から音質の相異も評価できるので、非破壊検査の打音法の定量的評価に応用できる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 近藤八重: "鋼球の衝突を受ける平板の衝撃応答の発生機構と曲げ波の伝播特性"応用力学論文集. Vol.5. 83-91 (2002)
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[Publications] 木村健一: "Spline要素法を用いた2方向に変厚な扇形Mindlin板の振動解析"構造工学論文集. Vol.48A. 19-26 (2002)
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[Publications] 近藤八重: "定常振動下での板の音響放射率につい"土木学会第57回年次学術講演会講演概要集. I-061. 121-122 (2002)
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[Publications] 河原田豊: "鋼球の衝突を受ける板の衝撃音に関する基礎的研究"土木学会第57回年次学術講演会講演概要集. I-200. 399-400 (2002)
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[Publications] 近藤八重: "衝突球を受ける平板から発生する衝撃音の音質評価"平成14年度土木学会中部支部研究発表会講演概要集. I-34. 67-68 (2003)
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[Publications] 水澤富作: "Spline要素法を用いた周辺自由な平板の振動解析"平成14年度土木学会中部支部研究発表会講演概要集. I-33. 65-66 (2003)