2001 Fiscal Year Annual Research Report
LAT実験および数値解析による液状化・流動化挙動に関する基礎的研究
Project/Area Number |
13650535
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山田 恭央 筑波大学, 機能工学系, 教授 (90111476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松島 亘志 筑波大学, 機能工学系, 講師 (60251625)
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Keywords | LAT(Laser-Aided Tomography) / 平面ひずみ試験 / 液状化 / 流動化 / 剛性回復 / 個別要素法 / 粒状体 |
Research Abstract |
本研究は、LAT要素試験(後述)および個別要素法による数値シミュレーションを、非排水または部分排水条件下での液状化・流動化問題へ適用し、液状化発生後の過剰間隙水圧の消散過程と側方流動量の関係、更に剛性回復歪みのメカニズムを明らかにすることを目的としている。 (1)LAT/PSC非排水繰り返し試験装置の開発 LAT(Laser-Aided Tomography)は3次元粒状体内部の可視化手法であり、LAT要素試験とは、LATを要素試験に適用し、ミクロとマクロの両面から粒状体の挙動を把握することを目的とした試験である。本年度はまず、LATの精度に関する基礎的検討を行い、粒子形状、間隙比、接触点情報などについて、3mm程度以上の粒子ならば精度良く定量化できることを明らかにした。試験装置については、非排水試験用のセル式試験機に、繰り返し載荷の可能なクラッチ付モーターを取り付けたLAT/PSC平面歪み試験装置の製作が完了し、試験準備に入っている。実験は、排水単調載荷、非排水単調載荷、準静的繰り返し載荷の順で行う予定である。 (2)個別要素法による液状化・流動化挙動のシミュレーション 現在、非円形粒子を用いた定体積せん断試験シミュレーションにより、数回の繰り返し載荷の後、急激に粒子間接触力が消失する液状化挙動、その後に単調載荷を行うと数10%程度のせん断歪みで剛性が回復する流動挙動が再現できている。更に、その過程での配位数(1粒子当たりの接触点数)を調べると、定体積であるにも関わらず、液状化の時点で接触点が殆どゼロになり、剛性回復時点で、急激に初期の配位数に復帰することがわかった。これを完全液状化の時点での「全ての粒子がちょっとづつ離れている」状態を基準にして考えると、初期状態および剛性回復時には、ある方向には距離が縮まり接触点が生じているが、別の方向には反対に距離が広がっていることになる。このような粒子間距離の変化をモデル化し、微視的観点に立った粒状体構成則の構築を目指している。
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