2002 Fiscal Year Annual Research Report
中小規模流域における土壌水分の評価法に関する基礎的研究
Project/Area Number |
13650559
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
中尾 隆志 北見工業大学, 工学部, 助手 (60101523)
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Keywords | リング水 / 球形モデル / サクション / 土壌水分曲線 / 数値計算 |
Research Abstract |
本年度は前年度得られた知見をもとに球形粒子モデルを用いた土壌水分曲線の推定法を全保水域に拡張して算定する方法のアルゴリズムの構築を試みた.全保水域にモデルを拡張するため新たに3球モデルを使用することによりリング水が独立して存在する条件式の誘導を行った.その結果,粒径分布にもよるが,構成する土粒子の組み合わせで比較的大きな粒子と小さな粒子間で生じるリング水の保水量は全保水量に対し無視しうるほど小さくなることがわかった. 次に,本手法で得られた土壌水分曲線の妥当性を検討するため計算条件と同一の粒径分布,間隙率からなる試料における土壌水分曲線を別途室内実験から求め,両者の比較検討を行った.比較方法は仮想域を想定し,雨量強度1mmの矩形雨量を与えた2次元不飽和浸透流解析の数値シミュレーション法を用いている.比較の対象は流域末端の流出量の変化で行った.本手法および実験結果から得られる土壌水分曲線のパラメータでは両者に若干の違いが見られるものの,数値計算で得られた流出量計算結果では両者にほとんど差異が見られず,本手法の有用性が示された.また,昨年と同様に試験流域を設け,水位,降水量,土壌水分量,気温の連続観測を行った.本観測ではデータレコーダーおよび計測機器の不備により,十分なデータが得られなかったが,現在本手法の知見を生かし,この試験流域の流出解析を行っており,この試験流域の流出特性を提示する予定である.
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Research Products
(1 results)