2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13650569
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中野 晋 徳島大学, 工学部, 助教授 (50198157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上月 康則 徳島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60225373)
鎌田 磨人 徳島大学, 工学部, 助教授 (40304547)
岡部 健士 徳島大学, 工学部, 教授 (10035652)
竹林 洋史 徳島大学, 工学部, 助手 (70325249)
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Keywords | 吉野川 / 汽水域 / 干潟 / ベントス / 植物群落 / 選好度モデル / 底質 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
1)汽水域の流動・水質調査 吉野川河口から約2kmの地点に水温計,水温・電気伝導度計,流速計を係留し,夏季から秋季(8月〜10月)について塩分変動等を観測するとともに,河口からの距離0〜12km間の水質・動物プランクトンに関する縦断調査を実施した.また,FEMモデルと,MECモデルによる3次元流動計算を実施した.(中野). 2)干潟での底質移動観測 干潟底質の堆積・侵食メカニズムを把握するため,sediment trapを用いて1潮汐間の移動底質調査を行った.混合砂れきの流砂量計算と実測値との比較から,潮汐流による微細底質の移動機構の把握ができた.(中野) 3)汽水域ベントス調査 希少種であるシオマネキ属の生息分布調査を吉野川および徳島県,高知県,香川県,愛媛県の泥干潟で実施するとともに調査結果と数値計算結果を用いて生息環境選好度モデルの検討を行った.(中野).吉野川下流の数箇所の干潟を対象にマクロベントスの生息・非生息を評価するモデルを開発した(鎌田).昨年に引き続き,ヤマトオサガニの成長速度を調査し,両者の成長速度の差が生じる要因について餌環境の関係から検討した(上月). 4)植物群落分布調査 吉野川第十堰周辺の砂州上の植物群落について気球を用いた撮影と現地踏査による調査を行い,その結果より選好度モデルを用いた解析を行った(岡部・鎌田).イセウキヤガラ群落調査により,実生の発生状況を把握するとともに,種子散布と種子の輸送について二次元流動計算に基づく数値シミュレーションを実施した(鎌田・竹林).干潟の植生の抵抗特性について数値解析と気流・水流実験から検討した.(岡部・鎌田)
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Research Products
(12 results)
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[Publications] 竹林 洋史: "混合砂河床における網状流路の数値解析"土木学会・水工学論文集. 47. 631-636 (2003)
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[Publications] 岡部 健士: "樹木群落を伴う河床上の水流と気流の相似性と数値解析"土木学会・水工学論文集. 47. 499-504 (2003)
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[Publications] 宇野 宏司: "重み付き評価指標を用いた稀少種シオマネキ生息地適性評価手法"土木学会・水工学論文集. 47. 1075-1080 (2003)
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[Publications] 中野 晋: "吉野川下流域の長期地形変動"土木学会・河川技術論文集. 8. 207-212 (2002)
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[Publications] 宇野 宏司: "四国周辺の干潟における稀少種「シオマネキ」の生息地適性評価"土木学会・海洋開発論文集. 18. 185-190 (2002)
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[Publications] 宇野 宏司: "季節風および地形変動が吉野川河口域での塩分環境に及ぼす影響"環境システム研究. 30. 55-61 (2002)
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[Publications] 中野 晋: "日本沿岸の潮位に見られる長周期変動と温暖化の影響"土木学会・海岸工学論文集. 49. 1351-1355 (2002)
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[Publications] 上田 薫利: "干潟生態系の構造把握を目的とした底生生物調査手法の現状と課題"土木学会・海岸工学論文集. 49. 1111-1115 (2002)
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[Publications] 鎌田 磨人: "ダム下流域における河相変化が砂礫堆上の植物群落の分布に及ぼす影響"応用生態工学. 5・1. 103-114 (2002)
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[Publications] Satoshi Kotoh: "Numerical modelling of plant-community distribution of riverine gravel bars"INTERPRAEVENT 2002. 2. 935-942 (2002)
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[Publications] 佐藤 陽一: "徳島県勝浦川に生息する魚類の出現/非出現の予測モデル"魚類学雑誌. 49・1. 41-52 (2002)
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[Publications] Hiroshi Takebayashi: "Geometric characteristics of braided channel on non-uniform sediment bed"INTERPRAEVENT 2002. 1・1. 79-89 (2002)