2001 Fiscal Year Annual Research Report
車両上部搭載型複合センサを用いたトンネル内壁の自動劣化監視システム
Project/Area Number |
13650578
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
青島 伸一 茨城大学, 工学部, 助教授 (60280898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 昌武 茨城大学, 工学部, 教授 (10091860)
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Keywords | 鉄道トンネル / 劣化監視システム / ラインセンサカメラ / レーザ距離センサ / 点検保守 / 画像処理 / ひび割れ / コンクリート壁 |
Research Abstract |
近年,鉄道トンネルや自動車道トンネルにおけるコンクリート壁響の落下事故が相次いで起こっている.現在の定期点検や日常の巡視は,トンネル内コンクリート壁の点検を例にとれば,ハンマーによる打音検査等,ほとんどが人手により行われている.そのため,劣化の状態を見落とす等の人為的ミスは避けられず,一方で点検保守作業費は非常に高くつき,作業時間も膨大になる.このような背景を踏まえ,本研究では現在のトンネル内壁劣化監視システムを自動化し,効率的かつ安全な新システムの開発を最終目的とする. 本年度の研究ではシステム構成の具体的提案と模擬壁面画像を用いた測定実験,実験に基づく劣化度推定の可能性について検討を行った.本システムは車両上部に搭載したトンネル内壁の各種状態を測定する複合センサ,一時的にセンサ情報を記録する測定制御装置,そして主要な駅に設置するセンサ情報データベースと劣化度推定システムから構成される.複合センサはトンネル内壁の走査に実績があり非接触の測定が可能なラインセンサカメラとレーザ距離センサを用いることにした.センサ情報データベースはセンサにより取得した情報をデータベース化する。また劣化度推定システムでは,トンネル内壁全体の劣化情報を日々取得し,新たに取得したセンサ情報との比較により異常個所を特定する。 ラインセンサカメラの撮影画像より各種ひび割れを含んだ模擬壁面画像を生成し,測定実験を行った.その結果、外接矩形縦横比,周囲長面積比など各種指標およびパターンマッチングを用いることで、ひび割れの抽出、ひび割れ進行の有無判定,各種ひび割れ進行形状の分類,ひび割れ進行量の推定を行えることを確認した.以上の結果より、トンネル内壁の劣化度推定の実現可能性を示すことができた.また、車両速度が取得データ,劣化度診断にどのように影響を及ぼすかを検討するための模擬壁面回転装置を設計試作した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 青島伸一, 近森丈士, 白石昌武: "車両上部搭載型複合センサを用いたトンネル内壁の自動劣化監視システム"第19回 ロボット学会学術講演会予稿集(CD-ROM). 631-632 (2001)
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[Publications] 青島伸一, 近森丈士, 白石昌武: "車両上部搭載型複合センサを用いたトンネル内壁の自動劣化監視システム"日本機会学会 ロボットメカトロニクス講演会予稿集. (発表予定6月). (2002)
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[Publications] 青島伸一, 近森丈士, 白石昌武: "車両上部搭載型複合センサを用いたトンネル内壁の自動劣化監視システム"茨城大学SVBL成果報告会予稿集. (発表予定3月). (2002)