2003 Fiscal Year Annual Research Report
RTK-GPS測量による自治体が保有する大縮尺電子地図のリアルタイム更新の実現
Project/Area Number |
13650591
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
鹿田 正昭 金沢工業大学, 工学部, 教授 (50121249)
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Keywords | RTK-GPS / GPS / GIS / 電子地図 / リアルタイムGIS / リアルタイム更新 |
Research Abstract |
平成14年4月1日の測量法の改正・施行に伴い、これまでの測地成果を世界測地系へ切り替えていく必要が生じている。そこで本研究では、研究者が提案した「リアルタイムGIS」を導入することにより、自治体が保有するベースマップの更新期間の短縮、ベースマップの作成・更新、コストの削減、市民へのサービス向上などを目指した。「リアルタイムGIS」とは、工事現場においてRTK-GPS測位によって取得したデータを携帯電話やインターネットにより自治体のサーバに転送し、即時に大縮尺のベースマップを更新するシステムのことであり、研究者によって新しく提案された方法である。 リアルタイムGISの実現には、まずデータが持つ測地系の違いによる座標変換が必要になる。RTK-GPSで取得したデータは世界測地系であるが、自治体の保有する大縮尺のベースマップは現状ではほとんどが日本測地系である。そのため、ベースマップを世界測地系に変換し、RTK-GPS観測データの測地系(世界測地系)と一致させることが必要になる。この変換パラメータを高精度地域パラメータと称し、本研究で提案した。 15年度(最終年度)で得られた成果は以下のとおりである。 ・図面の変換を行う際にはTKY2JGD(国土地理院提供の無償変換プログラム)を適応する場合も、アフィン変換から算出した高精度地域変換パラメータを適応する場合も、正確な座標値を用いることによって大きく精度が向上することが確認できた。 ・高精度地域変換パラメータの算出には日本測地系と世界測地系の座標値を用いる方法でよいことが分かった。従って、日本測地系の座標値をTKY2JGDで世界測地系へ変換する必要はない。 ・エラー値(残差)の大きな点を除いて高精度地域変換パラメータを算出することによって精度が向上することが分かった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Chieko ARAI, Naoko MATSUDA, Masaaki SHIKADA: "An Application of Remote Sensing and REAL TIME GIS to Digital Map for Local Government"IEEE 2003 International Geoscience and Remote Sensing Symposium. 0-7803-7930-6/3. 1-3 (2003)
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[Publications] Naoko MATSUDA, Chieko ARAI, Masaaki SHIKADA: "Actual experiment of renewal system for barrier-free map by using Remote Sensing and RTK-GPS"IEEE 2003 International Geoscience and Remote Sensing Symposium. 0-7803-7930-6/3. 1-3 (2003)
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[Publications] 松田尚子, 鹿田正昭, 奥野亜紀, 前川満良: "RTK-GPSを利用したリアルタイムバリアフリー地図作成に関する実証実験"日本写真測量学会平成15年度秋季学術講演会発表論文集. 81-84 (2003)
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[Publications] 松田尚子, 鹿田正昭, 奥野亜紀, 前川満良: "リアルタイムバリアフリーマップ作成におけるRTK-GPS利活用の有効性について"全国測量技術大会2003学生フォーラム論文発表集. 1-6 (2003)
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[Publications] 鹿田正昭 他7名: "エース測量学"朝倉書店. 199 (2003)