2001 Fiscal Year Annual Research Report
コールドジョイントの発生メカニズムと構造の解明及びその性能改善技術
Project/Area Number |
13650619
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 享二 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (40016829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮内 博之 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助手 (40313374)
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Keywords | コンクリート / モルタル / コールドジョイント / 打ち継ぎ / 透過性 / 水密性 / 細孔構造 / 打ち足し時間 |
Research Abstract |
コンクリート・モルタルのゴールドジヨイント発生に影響を与える以下の要因について、本年度は検討した。 1.打ち足し時間の影響については、実験室内で30分から12時間までの範囲で打ち足し試験体を作成し、透過係数の変化を調べた。その結果その時間間隔が6時間を越えると急激に透過性が上昇することを明らかにした。 2.環境条件の影響については、屋外で夏季と冬季に打ち足し時間を変化させた試験体を作成し、透過係数の変化を調べた。その結果、夏季では3時間を過ぎると急激に透過性が上昇すること、冬季では6時間を過ぎてもそれが緩慢であることを明らかにした。すなわち施工時期の影響は非常に大きいことを示した。 3.環境の影響要因の中では温度の影響が極めて大きいことに着目し、5, 20, 40℃環境下で、打ち足し時間を変化させながら、透過係数の変化を調べた。その結果、温度が高くなるほど短い打ち足し時問で透過係数が上昇することを明らかにし、実験結果をもとにそれらを定量的に評価する方法について検討した。 4.打ち足し部分がどのような構造になっているのかを調べるために、新たに開発したGaを高圧で圧入し、それをEPMAを用いて観察することにより細孔構造を画像化する手法により調べた。その結果、打ち足し時間間隔が長い場合には打ち足し面に沿って、空隙が連続して存在していること、また先に打ち込まれたモルタルの上面の組織が粗面であり、これらを通して溶液が透過することを明らかにした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 申英珠, 田中享二: "モルタルの打ち足し部の透過性と細孔分布に及ぼす施工環境の影響"日本建築学会構造系論文集. A. 793-794 (2001)
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[Publications] 申英珠, 田中享二: "コンクリート壁体のセパレーター部分の透過性"日本建築学会関東支部研究報告集. 17-20 (2001)
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[Publications] 申英珠, 田中享二: "コンクリート壁のセパレータ部の透過性に影響を及ぼすブリーディングについての研究"日本建築学会関東支部研究報告集. 61-64 (2002)