2001 Fiscal Year Annual Research Report
身体的弱者の安全性・居住性からみた扉および開口部の評価システムの開発
Project/Area Number |
13650620
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三上 貴正 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科(情報環境学専攻), 助教授 (70181857)
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Keywords | 扉 / 把手 / 通行性 / 操作性 / 身体的弱者 / 評価システム |
Research Abstract |
「通行性からみた扉の力学的開閉性の評価システム」に関しては,健常者に加え身体的弱者に対しても同評価システムの適用範囲を拡張するため,健常者と身体的弱者の双方を含む通行者層を対象として,同じ試料扉群に対する通行性の心理学的評価および動作達成度を求めた。身体的弱者としては,上半身が健常で介護者の介護なしに車椅子の利用が可能な身障者,車椅子での通行に介護者の介護が必要な身障者,および上肢の機能に障害を持つ身障者を対象とした。なお,評価システムの骨子を確立することを主眼とする本年度の研究においては,実験の効率上,上肢に障害を持つ身障者としては健常者に上肢の機能を制限するための模擬装具を装着させた「模擬身障者」を被験者とした。 実験の結果,扉の形態および身体的弱者の身体の機能上の属性ごとに,扉を通行する際の難易の程度の相違に関する比較用の補正係数として「扉の形態係数」および「通行者の身体属性係数」を提案し,実用的な範囲において扉の力学的開閉性の評価を人間の属性別に的確に行うための基礎資料を提示した。 次に,「操作性からみた扉の把手の形状・寸法の評価システム」に関しても,前述の評価システムに関する検討と同様に,健常者と身体的弱者の双方を含む通行者層を対象として,同じ試料把手群に対する操作性の心理学的評価および動作達成度を求めた。特に上肢の機能・能力が種々相違する通行者を対象とした場合の,通行者の操作牲に関する属性を定量的に表現するため,種々の扉と把手の組み合わせに関して開閉動作の動作達成度を求めた。 実験の結果,操作性に関する通行者の身体属性を表示するための指標として,代表的な形態の扉と把手の組み合わせに関する動作達成度を説明変数とする実験式を提案した。さらに,この提案式に基づき,通行者の身体属性が異なる場合も把手の操作性の推定が可能であることを検証した。
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