2002 Fiscal Year Annual Research Report
梁降伏型鋼構造骨組の損傷制御型耐震設計法に関する研究
Project/Area Number |
13650632
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
小川 厚治 熊本大学, 工学部, 教授 (80112390)
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Keywords | 鋼構造ラーメン骨組 / 必要性能 / 梁 / 最大層間変位角 / 最大塑性回転角 / 累積塑性回転角 / 履歴型ダンパー |
Research Abstract |
この研究は,鋼構造ラーメン骨組を対象として,性能設計や損傷制御型設計と呼ばれる次世代耐震設計法の確立を目指したものであり,地震外乱下で生じる損傷(塑性変形)を静的手段のみで予測する方法を検討している.本研究は,2つの部分に分けることができる. 前半部では,設計時には入力地震動の応答スペクトルが設定されているという条件の下で,地震応答を予測することを目的に研究を行った.その結果,地震入力エネルギーの評価法や,地震入力エネルギーに基づく1自由度系の最大応答値の予測法を検討し,梁降伏先行型の鋼構造骨組を対象に最大層間変位角や梁に生じる塑性回転角の予測方法を提案している.また,柱や梁などの主体骨組の塑性変形を大幅に軽減するものとして注目される履歴型ダンパーについても,その必要塑性変形性能の評価法を提案している. 後半部は,性能設計の考え方の普及や「限界耐力計算」の施行によって,今後一般化すると考える最大層間変位角指定型耐震設計法を前提としたものである.すなわち,後半部では,現行の耐震規定を満たすように設計された中低層の標準的な鋼構造ラーメン骨組の地震応答解析結果に基づいて,最大層間変位角と梁に生じる塑性変形との関係を定量化した.設計の初期段階で最大層間変位角の目標値を指定し,この最大層間変位角に応じて求められる梁端の必要塑性変形性能に対応できるように,梁や梁端接合部を設計するという耐震設計手順の構築を,この研究は想定している.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 小川厚治: "鋼構造ラーメン骨組の梁の必要塑性変形性能に関する研究"日本建築学会構造系論文集. 第547号. 177-184 (2001)
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[Publications] 平野智久: "地動継続時間が鋼構造骨組の地震入力エネルギーの評価に及ぼす影響"構造工学論文集. Vol.48B. 501-508 (2002)
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[Publications] 小川厚治: "地震入力エネルギーに基づくポリリニア系の最大地震応答の予測に関する研究"日本建築学会構造系論文集. 第557号. 167-174 (2002)
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[Publications] 小川厚治: "履歴型ダンパーの必要塑性変形性能に関する研究"日本建築学会構造系論文集. 第558号. 197-204 (2002)