2001 Fiscal Year Annual Research Report
高軸力を受けるH形断面柱の塑性曲げねじれ座屈耐力に関する実験的研究
Project/Area Number |
13650638
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
山崎 真司 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (30264592)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
見浪 進 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (00219693)
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Keywords | 建築鉄骨構造 / 柱 / 座屈実験 / 曲げ捩れ座屈 / 塑性座屈 / 単調載荷 / 繰返し載荷 / ランダム載荷 |
Research Abstract |
鋼構造多層骨組の柱材は鉛直荷重による軸力の他,鉛直動による変動軸力,さらに外柱の場合は転倒モーメントによる変動軸力を受け,瞬間的に軸力比は高い値となる可能性がある.柱にH形断面材が用いられている場合は,部材の弾塑性挙動を支配する要因として曲げねじれ座屈がある.現在塑性域の曲げねじれ座屈に関しては,日本建築学会「鋼構造限界状態設計指針」に検討式が示されているが,軸力が存在しない場合の式(すなわち梁の横座屈に関する式)を用いることとしている.これまで,梁の横座屈については多数の実験が行われておりその挙動が明らかにされているが,軸力を受ける場合,特に高軸力下や変動軸力下での塑性曲げねじれ座屈については実験がほとんどなく,その挙動が解明されていない.本研究は,軸力比が比較的高い場合のH形断面鋼柱の塑性曲げねじれ座屈耐力について解明することを目的とし,軸力比・細長比を変えた一連の実験を行った. 試験体は軸力と水平力による複曲率曲げを受ける形式とし,両端で強軸回りの回転変位および断面の反り変形が拘束されている.載荷条件は次の3種類である. (1)一定軸力・一方向水平載荷 (2)一定軸力・繰返し水平載荷 (3)変動軸力・ランダム水平載荷 実験結果より,塑性履歴を受けることにより曲げ捩れ座屈耐力が低下することを示した.また,細長比,軸力比,載荷条件による耐力上昇率,塑性変形能力,エネルギー吸収能力の違いについて検討した.
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Research Products
(1 results)