2002 Fiscal Year Annual Research Report
住宅給湯システムにおける長期実測と年間シミュレーション
Project/Area Number |
13650660
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
岩本 靜男 神奈川大学, 工学部, 助教授 (20213316)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 武士 神奈川大学, 工学部, 助手 (90333153)
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Keywords | 住宅用給湯設備 / 戸建住宅実測 / 使用給湯量 / 使用湯温 / ガス瞬間式給湯機 / ガス消費量 / 数値計算 |
Research Abstract |
今年度の研究実施計画は、実測準備と計測、給湯機のモデル化と検証、短期間の予備計算の実施、の3点である。 (1)実測準備と試験計測・長期計測:(1)実測対象住戸の所轄水道局に実測の許可を得て、水道水温測定用のセンサーを設置した。(2)計測システム全体を構築し、試験計測を通して計測値を確認した。(3)計測の時刻管理はデータ収録装置を制御するPCに依存するため、PCを日本標準時に合わせるためのTime-Serverを構築した。(4)平成14年11月より長期実測開始。問題なく計測中である。(5)4ヶ月間の計測値より、用途別の給水量・給湯量の日平均・最大・最低を算出し、データの確認も行った。 (2)給湯機のモデル化と検証:(1)ガス給湯機の出湯温度予測法を提案した文献から基本的な計算法を組み立て、いくつかの計算モデルを作成した。(2)実測対象住戸の計測データを整理して、機器出湯温度とガス消費量について、次年度以降検証を行う予定である。 (3)短期間の予備計算の実施:(1)配管の熱物性値に関する既往文献の実験結果を整理して、計算に必要な物性値を同定する方法を検討し、実験に用いた配管を十分な精度でモデル化できた。さらに給湯栓における熱損失を適切にモデル化する方法を検討し、計算モデル化を行った。(2)実測住戸に用いられている給水・給湯配管の仕様を問合せ中である。(3)従来の配管部分計算法programに工夫を加え、給湯流量が任意に変化する場合の計算法を整備し、簡単な給湯モードにおける予備計算を行った。 来年度以降の課題を整理すると、(1)実測対象住戸におけるガス給湯機のモデル化と検証、(2)実測対象住戸に用いられている給湯配管の熱物性値決定、(3)給湯栓からの出湯温度を短時間計測して計算結果との比較・検証、(4)用途別の給湯量と給湯温度の統計的処理と系統的整理、の4点である。
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