2003 Fiscal Year Annual Research Report
人間と状況とのインタラクションとしての創造的設計プロセスの研究
Project/Area Number |
13650667
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤井 晴行 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (50313341)
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Keywords | 建築 / デザイン / 意図 / 行為 / 状況性 / 創造性 / モデル |
Research Abstract |
建築デザインにおける柔軟な思考や創造性を主として表現するために設計プロセスのマクロモデルと設計者のミクロモデルを結合する二層モデルの枠組みを構築した。モデルは表象レベルと実体レベルの二層からなり、両者は表象レベルでの表現の指示対象が実体レベルにおける実情であるという関係をもつ。このモデルにより、外部からは論理的に矛盾すると観察されるデザインにおける思考を数理論理的に表現できることが期待される。二層モデルの構築の過程で論文「Dual Deep-Structure to Associate a Shape with its Linguistic Description」、技術報告「言語と指示対象との関係に基づくデザインの二層モデル」を発表した。また、表象レベルでの推論に注目した論文「設計に関わる類推の論理表現」を発表した。 人間-環境-社会系シミュレーション手法を拡張し、上記二層モデルのうち実体レベルを扱えるようにした。この手法を用い、前年度に引き続き、地球環境と共生する持続的社会システム実に向けた制度設計のためのシミュレーションを行った。特に、電力エネルギー消費量の予報と節電行為との関係に着目し、いわゆる電気予報の効果や効果向上のための社会制度のあり方を考察し、論文「Integration of Building Simulation and Agent Simulation for Exploration to Environmentally Symbiotic Architecture」や論文「Exploration in Complex System for Environmentally Symbiotic and Sustainable Society」を発表した。 前年に引き続き、モデルの妥当性検証のためのデータを伝統的町並の保存を行っている地域において収集した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 藤井晴行, 青木義次: "設計に関わる類推の論理表現"日本建築学会計画系論文集. 第574号. 55-60 (2003)
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[Publications] Haruyuki Fujii, Yoshitsugu Aoki: "Dual Deep-Structure to Associate a Shape with its Linguistic Description : A Hypothetical Framework and an Experimental Implementation"Journal of Asian Architecture and Building Engineering. vol.2,no.1. 115-121 (2003)
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[Publications] 藤井晴行: "言語と指示対象との関係に基づくデザインの二層モデル-デザイン・コミュニティにおける文化のシミュレーションに向けて"電子情報通信学会技術研究報告. AI2003-100. 7-10 (2004)
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[Publications] Haruyuki Fujii, Jun Tanimoto: "Exploration in Complex System for Environmentally Symbiotic and Sustainable Society"Journal of Asian Architecture and Building Engineering. vol.2,no.1. 107-113 (2003)
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[Publications] Haruyuki Fujii, Jun Tanimoto: "Integration of Building Simulation and Agent Simulation for Exploration to Environmentally Symbiotic Architecture"Building and Environment. (Accepted, In-press).