2001 Fiscal Year Annual Research Report
微小機械システムのための傾斜機能圧電アクチュエータの粉体加工プロセス
Project/Area Number |
13650771
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
李 敬鋒 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50241542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 龍三 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20005341)
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Keywords | 圧電材料 / 傾斜機能材料 / 圧電複合材料 / 圧電アクチュエータ / 粉体加工プロセス / 傾斜化プロセス / 圧電アクチュエータ設計 / 気孔率傾斜化制御 |
Research Abstract |
本研究は,、従来のアクチュエータより高い信頼性と耐久性を有する傾斜機能材料型圧電マイクロアクチュエータの開発とその成形プロセスの確立を目指している。具体的には(1)残留応力の少ない、しかも高い電場誘起変位が得られる傾斜機能圧電アクチュエータを設計する。(2)低コスト、形状付与度の高い粉体加工プロセスを開発して、傾斜機能圧電アクチュエータを作製する。(3)作製したアクチュエータの特性評価を行い、設計アプローチと作製プロセスを改善する。 本年度で得られた主な研究成果は以下の通りである。(1)圧電セラミックスマトリックスに白金微粉末を分散添加することにより、誘電率と機械的性質を同時に向上させることを示した。さらに、広い組成範囲にわたって複合体の圧電特性、誘電特性、弾性率などの物性を初めて系統的に調べて、その実測データを用いて傾斜機能圧電アクチュエータの性能設計を行って、応力緩和機能と圧電変位特性の両方を考慮した最適化設計手法を確立した。ジルコン酸チタン酸鉛と白金の傾斜機能化およびジルコン酸チタン酸鉛内での気孔率の傾斜分布化により、材料力学的な計算から予測される理論値とほぼ一致する屈曲変位を得た。イさらに、変位特性と応力緩和機能を共に最大限に引き出せる傾斜機能圧電アクチュエータの組成分布を設計する手法を確立した。(2)有機物やカーボンなどの造孔剤を用いて、気孔率と気孔サイズおよび構造を制御できる条件を見つけた。圧電セラミックスの圧電特性に対する気孔率の依存性を調べて、気孔率傾斜化アクチュエータを粉末プロセスで作製し、その動作特性を評価した。さらに気孔率の高い側にアルミニウムなどのような柔らかい金属あるいはポリマーを溶浸させることにより、高い信頼性を有する傾斜型マイクロアクチュエータの開発を展開している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 李 敬鋒, 渡辺, 田中, 江刺: "シリコンモールディング法による3次元マイクロ構造体の作製と微小電気機械システムへの応用"マテリアルインテグレーション. 14・8. 45-50 (2001)
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[Publications] 李 敬鋒, 高木, 寺久保, 渡辺: "Electrical and mechanical properties of piezoelectric ceramics/metal composites in the Pb (Zr, Ti)O3/Pt system"Applied Physics Letters. 79・15. 2441-2443 (2001)
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[Publications] 高木健太, 李, 横山, 渡辺, Almajid, Taya: "Design and Fabrication of Functionally Graded PZT/Pt Piezoelectric Bimorph Actuator"Science and Technology of Advanced Materials. (印刷中). (2002)