2001 Fiscal Year Annual Research Report
L1_2型金属間化合物(Al,Cr)_3Tiの凝固機構と組織制御
Project/Area Number |
13650802
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森 信幸 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (20108666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
美浦 康宏 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80037879)
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Keywords | solidification / microsegregation / solidification pass / Al-Ti-Cr / intermetallic compound / phase diagram / dendrite / single crystal |
Research Abstract |
合金のミクロ偏析予測については、Flemingsらの式、Clyne-Kurzらの式、或いはOhnakaの式による解析法や計算機シミュレーション法を含め種々提案されているがそれぞれ一長一短があるので、凝固時のkの変化と固相内拡散を考慮した漸化型凝固解析式を提案して、Al-Ti-Cr合金の凝固パスを解析した。すなわち漸化型凝固解析式:(C_<Li>/C_<Li-1>)=[{1-(1-B・k_<i-1>)fsi}/[{1-(1-B・k<i-1>}fs_<i-1>^<}](ki-1-1)/(1-Bki-1)>(B値はFlemingsモデルではB=2α、Clyne-KurzモデルではB=2α(1-exp(-1/α))-exp(-1/2α)、OhonakaモデルではB=2α/(1+2α))により、分配係数kの変化を必要に応じた精度でn区間に分けて表してi=1からnまで順に解くことにより精度の良い凝固パスの計算を可能とした。この漸化型凝固解析式を用いて、種々の組成のAl-Ti-Cr合金の凝固パスについてTi及びCrの分配係数(k_<Ti>, k_<Cr>)の測定値(融液組成の関数)を用いて計算し、晶出第2相を予測して実際の合金との対応を確認した。上記計算においてはAl-Ti-Cr系三元状態図情報が必要であり、このためL1_2相の固相面(1250〜1350℃)および平衡する液相面(1250〜1370℃)を決定してL1_2相液相面領域と周辺相液相面領域の境界の二元共晶線、二元包晶線、及びそれらの交点となる複共晶点・包共晶点を求め、初晶L1_2相と液相間のTiおよびCrの分配係数k_<Ti>, k_<Cr>を融液組成の関数として求めた。さらに、ブリッジマン法によりAl-10%Cr-25%Ti組成のL1_2型(Al, Cr)_3Ti合金単結晶を作成し、その降伏応力の温度依存性を圧縮試験と3点曲げ試験により測定し、高温で強化される異常温度依存性を数種の結晶方位について確認し、その発現機構を考察した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 森 信幸, 大城桂作: "漸化型凝固解析式によるAl-Ti-Cr合金の凝固パスの解析"日本金属学会誌. 65・9. 848-851 (2001)
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[Publications] 市丸基行, 森 信幸, 美浦康宏: "Al-Ti-Cr系三元状態図と(Al,Cr)_3Ti合金の凝固組織"軽金属. 51・12. 640-645 (2001)
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[Publications] 滝川 学, 富家武彦, 山田和広, 美浦康宏: "L1_2型(Al,Cr)_3Ti合金単結晶の強度の温度依存症と変形挙動"軽金属学会第100回春期大会. 第100回. 9-10 (2001)
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[Publications] 滝川 学, 富家武彦, 山田和広, 美浦康宏: "L1_2型金属間化合物(Al,Cr)_3Tiの強度特性と転位性状"日本電子顕微鏡学会第57回学術講演会. 第57回. 184 (2001)