2002 Fiscal Year Annual Research Report
活性炭クロスの表面改質と電極(キャパシタ)への応用
Project/Area Number |
13650893
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
曽谷 紀之 神戸大学, 理学部, 教授 (90031335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大堺 利行 神戸大学, 理学部, 助教授 (00194118)
大野 隆 神戸大学, 農学部, 教授 (60169026)
枝 和男 神戸大学, 理学部, 助手 (00193996)
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Keywords | キャパシタ / 活性炭クロス / 赤外拡散反射法 / 細孔分布 / 表面積 / 表面官能基 / TG-MASS / GC-MASS |
Research Abstract |
大容量、高出力の電気二重層キャパシタを得るためには、電極としての活性炭クロスが大表面積を持つことが必要である。しかし、活性炭クロスの表面には、官能基が存在し、これらの阻害作用により、容量の低下や内部抵抗の上昇が起こると考えられている。そのためには表面官能基の少ない活性炭クロスが必要である。表面官能基として含酸素表面官能基が報告されており、その評価法として、有機化学的分析法が行なわれきた。しかし、その方法は非常に煩雑なため、精確なキャラクタリゼーションは難しい。GC-MASSは微量の化学種を検出でき、また赤外拡散反射法は表面官能基を直接調べることができるため、表面官能基の同定を行った。表面に塩基性物質を吸着させ、その相互作用から表面の改質についての情報を得ることを試みた。活性炭クロスをつくる出発物質である炭化クロスを賦活処理することによって、表面積の変化や細孔の生成過程を調べた。その結果、約600℃からそれらが急激に変化することを見い出した。同時に、表面官能基が変化する様子をも調べた。水蒸気による賦活過程では、表面積の変化しない表面化学種の分解過程と、表面積が大きく変化する活性化過程がある事がわかった。表面官能基は塩基性物質を吸着させると、スペクトルにその影響があらわれるが、ボルタンメトリーによる電気容量はあまり変化が認められなかった。活性炭クロスの電極容量は活性化過程で徐々に増加し、分解過程とは対照的なボルタモグラムが得られた。明らかに表面積の変化や細孔分布の変化が大きく電極容量に効くことが推測された。現在は、活性化過程と電極容量の関係についてさらに詳しく研究中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] N.Sotani: "Surface Characterization of Activated Carbon Cloth and Application to Electrical Double Layer Capacitor"3rd International conference on Inorganic materials Konstanz, Germany. 29 (2002)
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[Publications] 榊原: "活性炭クロスの表面キャラクタリゼーションと電気二重層コンデンサーへの応用"日本化学会第83春季年会. 99 (2003)