2002 Fiscal Year Annual Research Report
組織・構造制御によるエネルギー変換材料としての炭素材料の高機能化
Project/Area Number |
13650896
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Research Institution | AICHI INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
中島 剛 愛知工業大学, 工学部, 教授 (50026233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 善美 愛知工業大学, 工学部, 助教授 (80278225)
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Keywords | 表面フッ素化 / 炭素電極 / 表面積 / 表面細孔構造 / CVI / リチウムイオン二次電池 |
Research Abstract |
(1)フッ素化による石油コークスの表面構造の変化、フッ素化反応過程およびフッ素化石油コークスの電気化学的性質 石油コークスおよび1860℃、2300℃、2800℃で熱処理した石油コークスをフッ素ガス0.3気圧、150℃、200℃、300℃、2分間の条件でフッ素化したところ、未処理石油コークスはフッ素化が進み易いが、1860℃、2300℃熱処理石油コークスでは表面積が幾分減少し、2800℃熱処理石油コークスの場合は表面積が増加した。また、直径5〜15nmの範囲で細孔の不連続な増加が見られた。380℃における黒鉛のフッ素化過程をラマン分光法で調べることにより、最初sp^2炭素のフッ素層間化合物の相が生成し、これがsp^3結合の炭素-フッ素共有結合へ変化することがわかった。1 M LiClO_<4->EC/DEC(エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート)中における定電流充放電では表面フッ素化により10%に達する容量増加が見られた。とくに注目すべき点は初期クーロン効率が5〜10%増加したことで、フッ素化による炭素表面の不活性化に加えて表面積が増加しなかったことによると考えられる。 (2)CVIによる炭素電極の高機能化 ろ紙炭素化物を基質として、プロパン+水素ガス系から950℃で熱分解炭素をCVI法によって充填した。析出した熱分解炭素はもとのろ紙炭素化物よりはるかに結晶性が高く、熱分解炭素のコーティングにより表面積が大きく減少した。上記と同じ電解質溶液を用いて電極特性を調べたところ、初期クーロン効率が10〜15%増加した。表面積の小さい高結晶性炭素がコーティングされたことが理由と考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Vinay Gupta: "Raman scattering study of graphite fluorides"Mol. Cryst. Liq. Cryst.. 386. 25-31 (2002)
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[Publications] Vinay Gupta: "Fluorination of graphite at high temperatures"Collect. Czech. Chem. Commun.. 67・9. 1366-1372 (2002)