2001 Fiscal Year Annual Research Report
分子キラリティーを見分ける大環状多座配位子の設計と認識能
Project/Area Number |
13650903
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中辻 洋司 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00127268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木田 敏之 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20234297)
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Keywords | クラウンエーテル / キラル認識 / リパーゼ触媒反応 / C_2-対称 |
Research Abstract |
我々が開発した合成法に従い、ジエチレングリコールジメタリルエーテルをエチレングリコール中でNBSを用いてブロモアルコキシル化反応を行い、対応するヘキサエチレングリコール誘導体とし、さらに塩基存在下、ベンゼンスルホニルクロリドを用いる分子内環化反応により、2,12-ビス(ブロモメチル)-2,12-ジメチル-18-クラウン-6を合成した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーによりシス体とトランス体を分離し、トランス体をアセチル化後、加水分解することにより対応するクラウンジオールのラセミ混合物を得た。さらにリパーゼ触媒アセチル化反応により、化学収率30%、光学純度>98%eeで(S, S)ジアセチル体(1)を得た。これを加水分解して、(R, R)ジオール体(2)を得た。 一方、今回、C_2-対称クラウンエーテルジオールの別途合成法についても検討した。メタリールアルコールをKMnO_4で酸化して2-メチルグルセロールとし、酸触媒存在下アセトンでアセタール化することにより対応する2,2,4-トリメチル-1,3-ジオキソラン-4-メタノールを得た。これを上記リパーゼ触媒アセチル化反応により光学分割し、光学純度97%eeで(R)-アセチル体を得たが、興味深いことに、クラウン自身を光学分割した場合とは絶対構造が異なっていた。この化合物を鍵化合物として、アルカリ加水分解で脱アセチル化後、アリル化した。酸処理によりアセタール基を除去し、ジエチレングリコールジトシラートを塩基存在下、室温で反応させた。この際、二種類の水酸基のうち、第一級水酸基のみが選択的に反応して対応するテトラエチレングリコール誘導体を与える。さらにテンプレートとしてKBF_4を加えて、THF還流下でジエチレングリコールジトシラートと反応させることにより18-クラウン-6誘導体を合成した。DMSO、中t-BuOKで脱アリル化し、(S, S)ジオール体(3)を得た。
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