2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13650964
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
難波 昌伸 崇城大学, 工学部, 教授 (50037735)
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Keywords | 非定常空気力学 / 空力弾性学 / フラッタ / 翼列 / 二重反転翼列 / 動静翼列干渉 / 空力音響学 / 非定常揚力面理論 |
Research Abstract |
相対運動する隣接翼列の存在が翼列フラッタ特性に及ぼす影響を明らかにする一連の研究における本年度の実績は以下のとおりである。 亜音速軸流速度の二重反転翼列モデルにおいて、振動する羽根に働く非定常空気力仕事を線形非定常揚力面理論に基づいて計算する数値計算プログラムの汎用化・洗練化を行った。即ち、羽根に対する相対速度が超音速の場合及び亜音速の場合に応じて、翼面空気力分布の関数列展開方式を区別し、(1)亜音速翼列-亜音速翼列、(2)超音速翼列-超音速翼列、(3)亜音速上流側翼列-超音速下流側翼列、(4)超音速上流側翼列-亜音速下流側翼列、の全ての場合に適用可能で、更にそれぞれにつき上流側翼列が振動する場合と、下流側翼列が振動する場合の空気力仕事を計算できる汎用プログラムを作成した。 超音速翼に対する空気力分布と亜音速翼に対する空気力分布の性質に本質的な違いがあるので、それぞれに適切な級数展開方式は異なり、計算プログラムが複雑になることが避けられない。このためプログラムのディバッギングに相当な時間を費やすことになった。 現時点までに得られた本計算プログラムに基づく数値計算結果から、非定常空気力仕事に対する隣接翼列との干渉効果は振動する翼列が超音速か亜音速かによって大きく異なり、隣接翼列が超音速か亜音速かによる違いは比較的に小さいことが明らかになったが、一般性のある結論を得るには、更に系統的な調査・検討が必要である。 続いて、羽根の振動方程式の外力項に本計算プログラムによる空気力を取り入れた曲げ・ねじり連成フラッタ解析プログラムの開発に進み、フラッタ発生限界に及ぼす隣接翼列効果の解明を行っている。
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[Publications] 山崎伸彦, 浜辺正昭, 難波昌伸: "Unsteady Aerodynamic Forces on Vibrating Annular Cascade Blades -Cross Validation of the Linear unsteady CFD Calculations Using the TVD Scheme and the Double Linearization Theory"Proceedings of ASME Turbo Expo 2002. GT2002・30307. 1-10 (2002)