2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13650970
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
新宅 英司 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50263728)
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Keywords | 圧電材料 / 高分子圧電フィルム / 誘電ゴム / 曲げ変形 / 変形センサ |
Research Abstract |
本研究は,曲げや座屈などによる構造部材の局部的な形状変形量を測定するシート状センサを開発することを目的とし,センサシートの変形と圧電フィルムからの出力電圧の関係を実験と数値計算の両面から解明すること,さらに,センサ形状および構成法の検討を行った。平成14年度の研究により以下の成果を上げた。 (1)使用する素材,形状,センサの構成法に関する実験的検討 センサに使用する素材・形状,センサの構造,製作方法について,センサの試作と性能確認実験を繰り返し実施して検討した。研究の結果,圧電フィルム及び,フィルムの出力電圧を調整し,電気的に接続する役目を持つ導電性ゴム,および,導電性フィルムの配置および結線方法について知見を得るとともに,曲げセンサとして標準的なセンサの構成方法を確立した。また,本センサは,取り付けた構造部材の軸力およびセンサ外面からの圧縮力に対して出力信号をほとんど生じず,曲げによる変形のみによって出力信号(電圧)を生じることを実験で確認した。 (2)曲げセンサによる梁の振動変形量測定とセンサの測定原理に関する理論的検討 ステンレス製の片持ち梁の曲げ振動実験を行い,梁に開発したセンサを取り付けて測定実験を行った。この結果,開発したセンサにより,理論的に検討した結果とほぼ同等な結果が測定できることを確認した。また,センサの測定原理について理論的な検討を行った結果,本センサによって,被測定部材の曲率半径に反比例する測定信号が得られることが明らかになった。 以上,2年間の研究の結果,曲げセンサの基本構成法を確立し,実用に供する際の目処を付けることができた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] G.Liu: "Application of PVDF Film to Stress Measurement of Structural Member"日本造船学会論文集. 第192号. 591-599 (2002)
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[Publications] Y.Fujimoto: "Piezoelectric Sensor for Stress Intensity Factor Measurement of Two Dimensional Cracks"Engineering Fracture Mechanics. Vol.70,9. 1203-1218 (2003)