2001 Fiscal Year Annual Research Report
スーパバイザ制御理論を用いたバーチャルファクトリの開発
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13650971
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
梶原 宏之 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30114862)
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Keywords | 離散事象システム / スーパバイザリ制御 / 6足歩行ロボット / 歩容 / オートマトン |
Research Abstract |
初年度(平成13年度)は,離散事象システム・ツールボックス(以下,DES-TB)の開発を行った。開発環境は,MATLAB(TM)を用いた。オートマトンのデータ構造の定義を行った上で,次の諸関数のコーディングを行った。 (1)基本演算関数:可到達演算(access.m),共可到達演算(coac.m),縮約演算(trim.m),並列演算(pararell.m),積演算(product.m) (2)故障診断関数:可観測演算(obs.m),診断演算(dia.m),センサ付加演算(sen.m) (3)スーパバイザリ制御演算関数:インサイドK演算(supc.m) バーチャルファクトリはマルチエージェント(複数台の作業ロボット)からなると想定されるが,各エージェント自体も複雑な離散事象ダイナミックスを持っており,階層性が見られる。そこで,本研究では,開発したDES-TBを,6足歩行ロボットの歩容問題に適用して,その有用性を確かめた。まず,各脚部の動きと事象順序を表すオートマトンを別々に構築し,それらに対し並列演算を行い,システム全体を表すオートマトンGを構築する。次にこのGを利用して衝突・転倒を回避するため仕様を表すオートマトンHを構築する.仕様オートマトンが表す動きは最も望ましいものであるが,不可制御事象の存在により,その動きを実現することはできないため,GとHに対して,インサイドK演算を行うことで不可制御事象を考慮した望ましい動きを表すオートマトンを得る。さらに,衝突を回避する仕様と転倒を回避する仕様の2つの仕様オートマトンを用いてスーパバイザ制御を行うモジュラー制御を考え,そのスーパバイザを表すオートマトンを構築した.このオートマトンの形状をそのまま利用し,MATLAB/SIMULINK上でSTATEFLOWという状態遷移を行うチヤートを作成して,シミュレーションを行い,バーチャルリアリテイ環境WORLDUPで表示することにより,衝突・転倒を回避することができる歩容制御を行うことに成功した。すなわち開発したDES-TBの有用性を確かめることができた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 鈴木直人, 高比良健一, 橋本祐樹, 梶原宏之: "離散事象システム理論に基づくバーチャルファクトリに関する研究-第1報:故障診断のための解析ツールの開発"西部造船会会報. 第102号. 309-318 (2001)